ずっと観る機会を失っていた作品。来年新作がやるということなので鑑賞。
新作の予告面白そうだったので…。
私、今までブルース・ウィリスが演じたヒーローが何であんなにセクシー枠でいるのか意味が解らなかったんですが、このシン・シティ内のハーディガンという男にはすごくときめきました。小さかったヒロインを守るために冤罪を受け入れ、ヒロインと再会した後も彼女を愛しているが故に自ら命を絶つ。しょぼくれたオッサン姿のハーディガンが、自分が救ったナンシーによって救われて…のくだりが、私的にかなりツボで。
全編ほぼモノクロなんですが、ハーディガンと大人になったナンシーが再会するところで色がつくところなんてもうドキドキしちゃいますね。ほんの一瞬のことだったけれど。
オムニバスです。ヴァイオレンスです。ドメスティックです。
グロテスクなシーンも多々ありますが、スタイリッシュな映像のせいかそれほど気持ち悪くはありません。
登場人物の殆どがぶっ飛んでいますが、一人一人が信念を持っています。
それの為なら、何をしてもいい。と思える心。たった一夜を共にした女の為に戦う男と、元恋人の為に戦う男と、自分を助けてくれた人のためなら命をかけることができる男女。よく考えると、そこらかしらに愛がある。罪と愛が混在しているんですね。素晴らしいです。どちらにも傾きすぎないバランスがよかったです。
エピソードは四つかな。
・ハーディガンが幼女ナンシーを助ける話。
・マーヴという男が殺された娼婦の仇を討つ話。
・ドワイトとかいうガンマンが頑張る話。
・成長したナンシーとハーディガンの話。
どれも甲乙つけがたい話ですが、やっぱりラストの話が好きだ。ナンシーとハーディガンの関係が特に好きだ。最初に助けられてからずっとハーディガンを想い続けていたナンシー可愛すぎる。ハーディガンも満更じゃないけど、年の差を気にしたり、ナンシーを大事にしようとしているところが素敵すぎる。二人には幸せになってほしかったなあ。本当に。
イライジャ・ウッドの奇妙な殺人鬼っぷりと、日本への誤解集大成としか思えないクノイチとサムライを足したようなミホとか、薄汚いベニチオ・デル・トロとか堪りませんね。義眼の黒人男性も◎。ミホは少女っていう感じがしないんだけど…。いいのか少女で。
最初は、独白多いなーと思いました。
キングの小説よろしく些細なことをいちいち言ってるなあ、と。段々観ている内に気にならなくなりましたが。むしろもっと喋って!となる。
ドワイトがミホに言う「天使だ!聖女だ!神だ!エルヴィスだ!」言葉、結構名台詞だと思います。
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