ここ数年、童話の実写化が多いような気がします。赤ずきんとか白雪姫とか。
誰もが知っている話を万人ウケにしないところが、このヘングレのいいところ。
ヘンゼルとグレーテルって、双子だと思ってたんですがどうやら違うようでした。
兄のヘンゼルは糖尿病。妹のグレーテルは体を張って戦う武の者でした。グレーテルがあまりにも体を張っているので、ヘンゼルも要所でいい動きしているのに地味に感じられました。加えて、私が勝手にジェレミー・レナーをノリスケさんと見てしまっているため、ヘンゼルの株はそれほど高くないのでした。
とはいえ、ヘンゼルとグレーテルの互いを思いやるところにはニヤニヤします。お互いにブラコンシスコンなんですね。美味しいです。ヘンゼルのシスコンが強調されていて、彼の恋愛相手役が若干哀れな気にもなる。キーパーソンのくせにあっさり退場するし。
お菓子の家が毒々しくて、私なら絶対に入らないなこれ…。絵本で見た、あったかい色のおうちはどこにもなかった。流石、欧米文化…。毒々しい、毒々しいよあれ…。絶対リコリスあるよ。蛇口ひねるとドクターペッパー出てきそう。コクも旨味もない菓子を食べ続けたら、そら糖尿病にもなりますね。
兄妹というか妹に隠された秘密が大変な要素すぎて、グレーテルのヒーロー(ヒロインですが)っぷりが加速。同じ両親を持つのにヘンゼルは何なのだ…糖尿病だからか。
兄妹が森へ置き去りにされた経緯とか、二人の両親が死んだ真相とか、なかなかハードな内容で、結構ぐっときました。父親の方の死に方がね…悲惨すぎるよね。あんな過去聞かされておいて、地元の人間許しちゃうんだ…。というか、魔女ハンターになった二人は地元周辺をウロウロしてたんですね。もっと国中を旅していたものだと思っていました。というか、兄妹の地元にどれほど魔女がいたのだろう…?
最終戦でサバトやるんですが、時間が押している関係か(そんなに長い映画ではない)、すっごい面白そうな魔女が登場しては瞬殺されるシーンが続きます。中世とは思えない装備。魔法より文明の方が強いのかそうなのか。
ラスボスの魔女がファムケ・ヤンセンです。申し訳なさ程度に杖振ってきます。おそらく杖ない方が強いです。箒の火力がファイヤーボルト並みです。あれでクィディッチやったら相当盛り上がると思います。魔法戦、銃撃戦(ボウガン?)、格闘戦、と色々な戦闘シーンが楽しめます。グレーテルという名前のかよわい女性がボコボコにされたり、相手をボコボコにしたりします。かなり楽しめます。
童話を実写化ということで先に挙げた、赤ずきん(アマンダ・セイフライド主演)や白雪姫(スノーホワイトのこと、クリステン・スチュアート主演)を観た時、物足りなさを感じたのですが、このヘングレはもう期待以上!グロいシーンは結構あるけれど、ノリが最高。ネタ映画とか言われていても気にしない。ラブもホラーもアクションも一挙に楽しめるもの。何よりグレーテルがいいキャラしてるんだ…。
OP映像もクレジットで流れるメタルっぽい音楽も◎。
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