観た映画の感想など色々。
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テレビ映画。
父母を幼いころになくしたシルヴィアは、考古学教授のガムおじさんに引き取られる。
生活は苦しいけど、それなりの生活を送り、大人になったシルヴィア。ガムおじさんが、耄碌 してるんじゃないかという勢いで赤子を引き取って養子にしまくる。
最初は旅のお土産として、後にエマ・ワトソンになる赤子を拾ってきた。その時のシルヴィアと彼女の乳母の反応が、わりと良かったものだから爺さんは味をしめた様子。
続けざまに二人の赤子をゲット。全て女児。生まれも異なれば、性格も顔立ちも違う三姉妹の出来上がり。ちなみにガムおじさんはその後また何処かへ旅に出て消息不明。シルヴィアは肺だか心臓だかどっちか忘れたが患っている。
これだけでも結構破綻してるお話なんだけど、いやーまー本当最初から最後まで「お金に困ってる」一家の話だった。何をするにしてもお金がない。
お金がないからガムおじさんの持ち物を売ろう、お金がないからガムおじさんが三姉妹に贈ったネックレスを質にいれよう、お金がないから空き部屋を貸そう…などなど。
シビアです。結構。
三姉妹は何とかして自分たちでお金を稼ごうとするんだけど…
長女ポーリーンは金髪で容姿端麗、その恩恵もあってか舞台女優として成功 ⇒ 天狗になって挫折 ⇒ そのあと頑張ったらハリウッド女優になれた。
三女ポージーは踊り子の血を引いている ⇒ 性格クソだけど持ち前の天運と才能が味方してプリマドンナになる(予定)。
長女は美人枠、三女はかわいい枠。そして次女は…
次女ペトロヴァの夢はパイロットになること。しかしこの作品の舞台(二十世紀初頭のイギリス)では、女の子がパイロットになるだなんて!という意見が大多数を占めていた。
それでもエミー・ジョンソンという女性が空を飛んだものだから、ペトロヴァは「自分だって夢を叶えられるはず」と信じている。
三人揃って入学したダンススクールでは、ロシア人の校長先生(マダム)に、シベリア出身であることを褒められ、三姉妹の中でも恵まれているのでは、と思わせられた。しかし蓋を開けてみれば、舞台女優として成功したのは姉、妹はいつの間にかマダムから個人レッスンを受けている。
自分には何もない。飛行機のパイロットになりたいけれど、お金もなければコネもない。ポーリーンと一緒にシェイクスピアの舞台に出ることになってみれば、台詞の発音がおかしくて仲間から笑われる。そもそもペトロヴァは、やりたくて舞台に立っているわけではない。全部金のためだと言い切る十四歳。おいおい、舞台大好き姉の前でそういうこと言うか…?と思いましたが、その姉もペトロヴァの夢を馬鹿にしているのでどっちもどっちだったね。
サクセスストーリーだという話を聞きましたが、見ようによってはすごく酷い。誰かが損をしている。そう考えた時に浮かぶのはやっぱりペトロヴァ。
最終的にポージーがプラハの学校に行く為に金が必要になって、ポーリーンが本当は気乗りしなかった(映画女優より舞台女優の方が好きという理由で)ハリウッド進出を決め、姉妹の後見人であるシルヴィアと一緒に渡米。ペトロヴァはシルヴィアの乳母と一緒にどこかで暮らす…そんな感じでした。姉と妹はどんな形であれ夢が叶ったけど、ペトロヴァの夢は、ラストで前述したジョンソン女史とたまたま知り合いだったガム爺の計らいで飛行機に乗せてもらう(ただし操縦してるのは爺)という形で誤魔化されて終わりました。
三兄弟の真ん中が「割りを食う」という話を耳にしたことがありますが、どこの国でもそれは一緒のようでした。
ペトロヴァもすごいイイ子!というわけではなかったけれど、流石にこの落とし方が酷かった。やったもん勝ちなのか結局。あと容姿。
とはいえ、ポーリーン役のエマ・ワトソンがイケメンかつ美女だったので、エマさんファンは見たらいいのでは。
あとシルヴィアが薄幸の美人という感じでよかったです。彼女と間借り人の恋愛も見どころ。
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