何も食べずに観に行ったら、ぐーぐーお腹が鳴ってたいへんはずかしい思いをしました。
「ミッテラン大統領のプライベート・シェフ、真実の物語」&「その一皿が フランスを変えた。」という文句に誘われて、観に行ったこの映画。
観終わって思ったことは、「えっ??フランス……変わってないんじゃね??」ということです。変わったのは、フランスという国ではなく大統領と、彼女の仲間になってくれた方々のみという印象。
なんか違う…思ってたのと、料理は美味しそう。これはいいんだ。視覚でしか味わえないのが悔やまれるくらい、美味しそうな料理の数々。機会があるなら食べてみたい。うらやましいよ大統領!
主人公オルタンスは女料理人で、大統領官邸にはメイン厨房と大統領の食事を担当としている専用の厨房がある。オルタンスは専用の厨房を任せられ、大統領の好みの食を次々に提供していく。どの料理も大統領には好評だったが、最高級の食材を使っているため食費がメイン厨房に比べると倍かかってしまう。そのことが原因でオルタンスは、官僚と揉めて辞職する。なかば不貞腐れたように。
オルタンスは、メイン厨房と確執(料理人のプライドによる)があり、メイン厨房の面々から「デュバリー夫人」と陰で言われている。このデュバリー夫人は、「ベルサイユのばら」にも登場する元娼婦で、ルイ15世の愛人。(大統領の愛人だから)好き勝手が許される、と思われているということらしい。あとフォアグラを多用するから、という説もある。なんでフォアグラでそういうあだ名になるんだろう?
それはそうと、「贅沢のために浪費して散々な目にあう」というのが、なんともフランスっぽい(アントワネットとか)なあと思いました。いやほんとに、フランスの何が変わったのか教えてほしい。ちなみに最後までメイン厨房との確執は消えない。オルタンスは一体何と戦っていたんだろう。
勝手ながら、宣伝に騙されたよ賞にノミネートさせて頂きたい。ハッシュパピーもな。
そうそう、映画はオルタンスが官邸で働いていた頃(過去)と、辞職して南極(北極かも)で働いている現在で構成。オーストラリアから料理人を取材にきた二人組が、オルタンスと出会うことで話が進む。この二人組のオーストラリア人もなんかなあ…アポなしの取材で、オーストラリアっていうことが、あの悪質なラジオDJを思い出しました。でも、この二人組はそんなに悪い人たちではなかった。
料理は美味しそうだったんですよ。まあ、あんだけ豪華な食材使って、腕のある人が作ったら美味しそうになるだろう。
あのね、オルタンスに嫉妬してたけど、彼女の実力を認めて最終的に友人になる料理人とか出てこないから、そういう人間ドラマ期待して観るのは止めた方がいいと思います。
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