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観た映画の感想など色々。

Wie du magst

   

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カノジョは嘘を愛しすぎてる

少女漫画が原作。
漫画原作かーとバカにしていた部分があったんだけど、思ったより面白かった。
主演の女の子の声が綺麗だった。

 でもなんか、少女漫画ってもともとあまり読まないんだけど、天然っていうのかな、そういう性格のヒロインの台詞やら振る舞いを現実で見ると、ちょっと…うざい…と思っちゃったね。それが前半。
 話が進むにつれて、だんだんヒロインと相手役(佐藤健)に感情移入してしまったり…やられたわ、いやというかどうした自分。なんだやっぱり生物学的上には女だったのか私も。
 ヒロインは女の子なのに、視点が男の子だったのが面白いよね。佐藤くんの独白はあるのに、ヒロインの独白はないの。落ちるつもりのなかった恋に落ちて、大事にすると決めるようになる変化、素敵。
 ただクレジット後のシーンは完璧に蛇足。

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おとなのけんか

カウワン夫妻の息子ザッカリーが、ロングストリートさんちのイーサン君の前歯を折ってしまったことで、両家族会議開催。
 話しているうちに、どんどん脱線していき、場の雰囲気は最悪なものに。くわえて、味方であるはずの夫婦間でケンカが起こり…


 クリストフ・ヴァルツ氏をください(真顔)。


 面白かった。素直に面白いと思った。ほんとに。単なる感想。面白い。
四人の演技が素敵。ぴったりと当てはまってる。これが、ジョディ・フォスターとケイト・ウィンスレットの配役が逆だったり、クリストフ・ヴァルツとジョン・C・ライリーの配役が逆だったら成立しない。

 子供の飼ってるハムスターを道の真ん中に置き去りにするような父親が、息子に怪我をさせた少年とその両親を裁こうとするし、お高くとまってるキャリアウーマン風の母親が盛大にゲロを吐くし、仕事優先の父親は取引先や部下との電話にご執心でお話にならない。アフリカの問題に関する本を描いている母親は、一見すると常識的なのだが、攻撃されていく内に、ただの可哀想な人に成り下がる。
 どっちもどっちかな、と思う。ただ子供のことを考えると、前歯折れるくらい殴られたイーサンが可哀想だ。それに対する謝罪が上手くいけば、こんなことにならなかったのに。巡り合わせが悪かったのかな。

 最終的に父親たちの間に友情のようなものが芽生えていたのが面白かった。
ヴァルツ氏の乙女座りも見れるよ!あとスマホは水没しても乾かせば使えるということが解った。
この映画観るまで、ケイト・ウィンスレットのことがそれほど好きじゃなかったんだけど、「おとなのけんか」の彼女は綺麗だったな。ゲロ吐くけど。盛大に。

 時間は80分。短すぎず、長すぎず。ちょうどよい時間。だらだら長引かずに終わってよかった。

フロム・ダスク・ティルドーン

前半は、強盗で稼いでる兄弟とその人質になってしまった家族が逃げる話。
後半は何故か吸血鬼との戦闘モノ。ホラー分少なめだけど、ちょっとグロい。

 強盗兄弟の兄がジョージ・クルーニーで、弟がタランティーノ。
タランティーノはやばいね。狂気さが滲み出ている。本当に近づいたらいけない人という空気が出ていてよい。
お兄ちゃんの方は、弟に比べると常識的のように感じられるけど…なんかこのクルーニーさん若いね。凛々しいね。

 吸血鬼モノということは知ってたけど、どこでどんな風に登場するのかなーって思ってたら、バー経営してた。裸同然の格好で踊るセクシーなお姉さんたち、マッチョなバーテンダー(ちなみにダニー・トレホ)、陽気なバンドメンバー。みんな吸血鬼。変身系で、造形が怪物的。変身する前のサルマ・ハエックの美しさは、女の私でもドキドキしちゃうよ。
 あんまりにも簡単に倒されていくものだから、「なんだよ出落ちかー」と思ってた。最終的には結構粘ってた。
兄弟の人質になっていた牧師ファミリーが良い働きをしていた。牧師さんとこの姉弟はやればできる子。特に姉。
 私的には、姉はクルーニーさんと一緒に行って欲しかったなあ。でもあそこで、一緒に行ったら「よくある終わり方」の一つだったろうなー。

 続編あるらしい。でも、なんかもういいや。

ショートフィルム4本

横浜にあるショートフィルム専門の映画館に行きました。
近くにある109にはよく行くのですが、こちらは初めて。ずっと気になってたけど、なかなか行く機会がなく…。
駅から直線距離は大したことないのに、普段行く方面ではなかったので、道に迷っているわけではないのに、なんとも言えない不安。迷わず辿りつけたのですが、こんなオシャレな建物の中に映画館なんてあるのだろうか…と疑うほどに、無機質かつ灰色な佇まいの建物。っていうか人がいない。アサイチのプログラムだったから?ビビリながらも行ってきたよ、ブリリア…!

 今回観たプログラム


 以下は、ひとつずつの感想。



Love and War

 スウェーデンのアニメーション。看護師のウサギと軍人のクマさんが恋に落ちるけど、戦争のせいで引き裂かれてしまうという王道な話。えっ?看護師?えっ?パイロット?(勝手にエースと変換した)それってさ…レッド・バロンじゃね!!!!!!ダンスシーンかわいい。ミュージカル風です。動物の造形は個人的には好みではない。ヒロインのウサギがウサギに見えない。クマが弱そう。クマなのに…。気になるのは、クマが上官に「出番だぞ、キャプテン!」みたいに呼びかけられるシーン。普通そこってキャプテンじゃなくて、階級で呼ばない?大尉とか大佐の方がしっくりくるんだけどなあ…
 ウサギとクマの間に生まれた子供が、ちょっと残念な感じ。お話は悲恋の王道なのに、人形の造形が不気味だったので消化不良。

Lichen

 お祭りの夜、民家に生卵ぶつけて回る少女に卵ぶつけられたことに怒った青年が、なにかを投げ返して少女の顔面が血だらけになり…そこから始まるラブストーリー。人生って侮れない。
 笑うところではないかもしれないけど、青年が投げたものが少女の顔面にクリーンヒットするシーンは吹きだしてしまった。鼻血を出すヒロインってよくないか、私は好きです。そもそも、あの生卵投げるのは何の風習なんだろう?
 二分割にされていた画面が、二人が出会って重なるところが好きです。

The Speed Of The Past

 原因不明の風(光?)に煽られて、屋根の上から転落した状態のまま、空中で固まってしまった夫を待つ妻の話。四本の中で一番萌えます。夫婦で、片方は若いまま、もう片方は通常の時間の流れで生きているため、どんどん年をとっていく。
 なんでか解んないの。世界全体がそうなのか、ごく一部の地域だけがそうだったのか、それとも夫妻の家だけがピンポイントでそうだったのか…謎は一切解明されません。謎解きはロマンチックじゃないんでしょう。きっとそうだ。
 妻に横恋慕する男あり。最初は「関係ないでしょ!」という具合の彼女だったけど、それなりに時間が経って、まだ元に戻らない夫を見て…現実的な考えを下したのかもしれないよね。でもそうならやっぱり、国か誰かの力を借りて原因を突き止めるべきだったのではないだろうか。いいけど!そういう映画じゃないから。

 夫の方はもっと大変。彼の時間は屋根を修理して、ずーっと向こうの山から光がこちら側へ流れてくるのを見たのが最後。止まっていた時間が追いついて、落下した時、我が家や周りの雰囲気が変わっていることに気づく。どこかに妻がいるはずだけど、一体どこにいるんだろう?そう、思った時に、すっかり年をとっておばあちゃんになってしまった妻と目が合って終わり。
 その先が知りたい。どうなったの。どうなるの。

 巻き戻しからの早送り。

Almost

 電車の中で、女の人に一目惚れしちゃった!
これって…女の人がわりと乗り気だからよかったものの、そうじゃなかったらちょっとアレな感じだよ…
サイコサスペンス…ホラー…。送ったお花捨てられちゃったと勘違いした男が、逆上して大変なことにならなくてよかったと、心から思います。

 
★★★

 一本一本は短いけれど、どれも起承転結がハッキリしています。無駄なひねりがないです。
普段から観ている映画の影響か、「あーもーあの人絶対逆上するよ」とか「ひいいい、絶対酷いこと言われて傷つくんだ」とか、思いながら観ていたんですがそんなことありませんでした。最初から最後までロマンティックでした。ハッピーエンドばかりではなかったけれど。

ネイムレス 無名恐怖

ある日、クラウディアという女性のもとに、五年前に死んだ娘アンヘラから電話がかかってくる。当然、最初はイタズラと相手にしないクラウディアだったが、「もしかしたら本当に娘かもしれない」と退職したマセラ刑事も巻き込んで独自に調査を始める。

 スペインホラーって、愛する人を置き去りにして危険な場所に乗り込む人多すぎ。ハリウッド映画と違って、たいてい皆助からない。悲惨な死に方をする。これもそんな感じ。

 中盤まではなかなか良かったんだけど、迫力に欠ける。後味はやっぱり悪かった。それでも凄い酷い、耐えられないというわけではない。この監督(ジャウマ・バラゲロ)はRECとスリーピングタイト以外の長編を観たけど、このネイムレスが一番怖くなかったかな。まあ先にダークネスとか頭のおかしい管理人とか観ちゃえばね!耐性できるよね!

 トゥーレ教団の名前と、一つ目の赤ちゃんや人体実験などの話題が出てきます。まじメンゲレ。
イギリスで興った「ネイムレス」というカルトが話に出てきたところから……あれ?なんか怖くないかも…。ただ不気味なだけで…
 痛みの支配(笑)悪こそ聖(笑)善を歪める(笑)
どうしよう、まったく怖くない…!!というかもうお腹いっぱいだよ!そういうの。

 まあでも、純粋な少女を歪めるだけ歪ませて、母親を殺させて「完成」させるっていうシナリオは好きです。
でも結局彼女は母親を撃てなくて、代わりにある人を撃って母親を助ける。
泣いて喜ぶ母親に、「よかった、これでもっと苦しくなる」と笑って、銃口を自分の口に向けて終わり。

 特典ミュージッククリップの、女歌手さんが美人だったのですが名前を失念しました。

 やばそうなキャラクターは一人いたんですが、ぶっとんでるのがこの人だけだったのでなんか勿体ない。イケメンの記者とか、渋い刑事のオッチャンとかよかったんだけどな~。始まりの雰囲気とか、急に入る意味不明なカットとか、これみよがしに登場する老シスターとか好きなんですが、ネイムレス(笑)教団(笑)の皆さまが普通すぎて、がっかり…。普通すぎるってのが一番の恐怖なのかもしれませんけど。

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キヨ
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