横浜にあるショートフィルム専門の映画館に行きました。
近くにある109にはよく行くのですが、こちらは初めて。ずっと気になってたけど、なかなか行く機会がなく…。
駅から直線距離は大したことないのに、普段行く方面ではなかったので、道に迷っているわけではないのに、なんとも言えない不安。迷わず辿りつけたのですが、こんなオシャレな建物の中に映画館なんてあるのだろうか…と疑うほどに、無機質かつ灰色な佇まいの建物。っていうか人がいない。アサイチのプログラムだったから?ビビリながらも行ってきたよ、ブリリア…!
今回観たプログラム
以下は、ひとつずつの感想。
Love and War
スウェーデンのアニメーション。看護師のウサギと軍人のクマさんが恋に落ちるけど、戦争のせいで引き裂かれてしまうという王道な話。えっ?看護師?えっ?パイロット?(勝手にエースと変換した)それってさ…レッド・バロンじゃね!!!!!!ダンスシーンかわいい。ミュージカル風です。動物の造形は個人的には好みではない。ヒロインのウサギがウサギに見えない。クマが弱そう。クマなのに…。気になるのは、クマが上官に「出番だぞ、キャプテン!」みたいに呼びかけられるシーン。普通そこってキャプテンじゃなくて、階級で呼ばない?大尉とか大佐の方がしっくりくるんだけどなあ…
ウサギとクマの間に生まれた子供が、ちょっと残念な感じ。お話は悲恋の王道なのに、人形の造形が不気味だったので消化不良。
Lichen
お祭りの夜、民家に生卵ぶつけて回る少女に卵ぶつけられたことに怒った青年が、なにかを投げ返して少女の顔面が血だらけになり…そこから始まるラブストーリー。人生って侮れない。
笑うところではないかもしれないけど、青年が投げたものが少女の顔面にクリーンヒットするシーンは吹きだしてしまった。鼻血を出すヒロインってよくないか、私は好きです。そもそも、あの生卵投げるのは何の風習なんだろう?
二分割にされていた画面が、二人が出会って重なるところが好きです。
The Speed Of The Past
原因不明の風(光?)に煽られて、屋根の上から転落した状態のまま、空中で固まってしまった夫を待つ妻の話。四本の中で一番萌えます。夫婦で、片方は若いまま、もう片方は通常の時間の流れで生きているため、どんどん年をとっていく。
なんでか解んないの。世界全体がそうなのか、ごく一部の地域だけがそうだったのか、それとも夫妻の家だけがピンポイントでそうだったのか…謎は一切解明されません。謎解きはロマンチックじゃないんでしょう。きっとそうだ。
妻に横恋慕する男あり。最初は「関係ないでしょ!」という具合の彼女だったけど、それなりに時間が経って、まだ元に戻らない夫を見て…現実的な考えを下したのかもしれないよね。でもそうならやっぱり、国か誰かの力を借りて原因を突き止めるべきだったのではないだろうか。いいけど!そういう映画じゃないから。
夫の方はもっと大変。彼の時間は屋根を修理して、ずーっと向こうの山から光がこちら側へ流れてくるのを見たのが最後。止まっていた時間が追いついて、落下した時、我が家や周りの雰囲気が変わっていることに気づく。どこかに妻がいるはずだけど、一体どこにいるんだろう?そう、思った時に、すっかり年をとっておばあちゃんになってしまった妻と目が合って終わり。
その先が知りたい。どうなったの。どうなるの。
巻き戻しからの早送り。
Almost
電車の中で、女の人に一目惚れしちゃった!
これって…女の人がわりと乗り気だからよかったものの、そうじゃなかったらちょっとアレな感じだよ…
サイコサスペンス…ホラー…。送ったお花捨てられちゃったと勘違いした男が、逆上して大変なことにならなくてよかったと、心から思います。
★★★
一本一本は短いけれど、どれも起承転結がハッキリしています。無駄なひねりがないです。
普段から観ている映画の影響か、「あーもーあの人絶対逆上するよ」とか「ひいいい、絶対酷いこと言われて傷つくんだ」とか、思いながら観ていたんですがそんなことありませんでした。最初から最後までロマンティックでした。ハッピーエンドばかりではなかったけれど。