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観た映画の感想など色々。

Wie du magst

   

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マラヴィータ

①デニーロとジョーンズさんが出演している。
②なんか家族モノ。ファミリーって二通りの意味あるね。
③リュック・ベッソンが関わってる。

 ってくらいしか、前情報ナシ。蓋をあけてみれば、ミシェル・ファイファー様が!嫁?!えっ?!デニーロと夫婦なの?キャプテン・シェイクスピアとラミアが夫婦なの!萌えるね!(スターダストネタです)。
 デニーロさんはヒゲがあった方がいいですね。ヒゲなしの、にんまり笑顔はなんか笑ってしまう…。
証人保護プログラムが適用され、偽名を名乗って暮らしているジョヴァンニ・マンゾーニとその一家。世界各地を転々としているらしく、今回はフランスのノルマンディーへ。フレッド・ブレイクことジョヴァンニの厄介な性格が災いして、どの町にも長く住みつくことはできなかった。でも、この厄介な性格が面白い。観ている分には。

 もうどこからどうみても、マフィア。何やってもマフィア。妄想の中での暴虐ぶりを見ると、よく耐えてるなあって思う。バーベキューのシーンとか。(暴力ふるうのを)耐えたね!えらいね!と思ってたけど、デニーロ=マフィアのイメージが強い私を裏切らないのがベッソン氏のいいところ。マンゾーニさんは話を遮られるのが嫌いなので、それを邪魔した者には鉄拳による制裁が待っているのです。要所要所に散りばめられる、マフィアっぽいネタに爆笑必至(と言っても映画館で笑ってるの、私と友人とオッサンだけだった)。「グッドフェローズ」出てきた時に呼吸困難になるかと思った。

 銃撃戦もあり。若干、マンゾーニの子供たちの戦闘能力が高すぎるような気もするけど…きっと英才教育うけてたんだ!きっと、そう!お姉ちゃんのベルは敵に回さない方がいいね。ヤンデレだよヤンデレ。弟も危険なことしてるけど、姉のぶっちぎりさに比べたらまだ爽やか。
 マフィアの嫁ことミシェルさんが、終盤で左から右にフレームアウトしたかと思ったら、次のシーンで右から四つん這いでくるシーンで、ぞくってなりました。え?何この変なシーン?どういうこと?と思ったらそういうこと!と納得しました。さすがマフィアの嫁。やられてばっかじゃいられない。

 ちなみにマラヴィータは飼ってる犬の名前。このわんこも強い。

 マンゾーニを追っていた他のマフィアに居場所がばれる経緯は、そんな偶然ないだろーって思えるくらい笑える。うまく出来すぎている。出来すぎているといえば、形から入っているマフィアの方々も出来すぎている。笑えるくらいに。

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キャリー

試写会で観ました。なんかJK多かったんですが、いいんですかね。
なんでか吹き替えでした。
オリジナル版⇒未見
小説⇒既読(十代のころによく読みました。)

 敬虔なクリスチャンである母親に育てられたキャリーが、同級生からいじめられて可哀想っていう話。
超能力で復讐するよ!



 小説の時から思ってたんですが、ママこわすぎ!ジュリアン・ムーアの演技怖い。不気味。また吹き替えが上手いんだこれが…CV誰だか確認するの忘れたけど、ぞっとするくらい気持ち悪い。超能力に目覚めたキャリーは、恐怖通り越して何だか笑えてきます。だって凄い楽しそうに同級生ボコボコにするんだもの。というかメチャクチャ。
 
 幽霊が怖い~。復讐が怖い~。というか、やっぱり生きている人間が一番怖いっていう話です。
特に十代の女子のえげつなさ。集団の暴力。いじめっ子クリスが最後まで「私は悪くない。悪いのは皆と違うキャリーの方」っていう考え方が、すっごくむかつく。クリスはもっと苦しめばよかったのに、と思った。
 月経を知らないキャリーに生理用品投げつけて、その様子をスマホで撮影したり、プロムに出れなかった腹いせとして、キャリーに豚の血浴びせさせたり、前述の動画を皆の前で流したり…。ああいう場所でね、あんな風に笑える他の生徒たちにもむかついた。なんで笑えるのか、その神経が解らない。クズすぎる。
 そもそも豚さん勝手に殺すなよ!
 動画をネットに上げないだけマシか……と思ってたら、まーいじめっ子ですしね。やりますよね。ひどい話です。日本なら炎上して人生終わるぞ。いやまあ、人生終わっちゃいましたけど。そしてリアル炎上。
 
 いじめっ子の中にも、キャリーに対して同情的な女子がいます。スーです。
いやだがこのスーの償い方も…あれでよかったのか…っていう。
自分の彼氏であるトミーをキャリーに貸す。トミーにキャリーをプロムに誘えという。それで自分はプロムに出席はしない。キャリーはトミーに気があるから、それでいい…って、バカなの?そういう優しさって気づかいって言えるの?見下してるんじゃないの?クリスとは別の方向で、キャリーを追い込んだのってスーなんじゃないの?

 で、一番怖いのはママ。ママのキチっぷり。娘への執着がひどい。ジュリアン・ムーアが怖い。そこまでやらなくても…と思えるくらい顔芸がすごい。ダークマンのリーアムみたい。髪の感じがオジー・オズボーンでしたね。

 クロエちゃんは角度。

ルノワール

画家ルノワールの晩年を描いた作品。
私自身はルノワールの絵はあまり好みではないのですが、なぜかこの映画の予告を観た時に「これは行かなければ!」と思ってしまいました。
 予告はyoutubeとかに落ちてると思うので是非ご覧になってください。
 


 「私の絵に暗い色はいらない。気持ちのよい愉快な色で描かれなければならない」
という科白が、印象に残ったからだと思います。あと音楽。
これを観ないと今年は終われない…!と何故か思いました。

 画家が登場する映画はいくつか観ました。「宮廷画家ゴヤは見た」「レンブラントの夜警」「カラヴァッジョ」「ヘンリー・ダーガー」(ちょっとジャンルが違うような気がする)など。
もともとレンブラントやカラヴァッジョの絵が好きなので、映画もごく自然な流れで鑑賞。内容はまた別の話。
特にゴヤなんかは、もう一回観たいけど、耐えられないシーンが多くて観る気がない。

 で、ルノワール。
ルノワール先生は、妻に先立たれて絵を描く気を亡くしていましたが、デデという女性の登場で再びキャンバスに向かいます。デデは女優志望の女で、死んだルノワール夫人に頼まれて画家の元へ現われました。
「死者が送ってきた娘か…君とならまた絵が描けそうだ」と、画家はやる気になります。
 画家はデデの体を絶賛。「光を吸いこむ美しい肌」と称します。素行や言動にちょっと問題のあるデデですが、裸婦のモデルとして、画家の前にいると、その美しさに何も言えなくなります。ただ喋るとダメ。
 画家には三人の息子がいて、長男は俳優、次男は軍人、三男は学校に行かず(行かせてもらえない)家にいる。この三男がかなりの美少年でした。デデにちょっかいを出す様子が微笑ましい。でも、絵のモデルをやっていることに対して嫌悪感を抱いている様子。
 次男のジャンが、デデと恋に落ちる、といのもこの作品の見どころです。ジャンは前線で負傷し、療養しに家へ戻ってきました。足が治ったらまた戦場へ戻る、といい、父である画家と喧嘩します。画家は、息子に死んでもらいたくない一心で彼を引きとめる。そりゃ誰だって、家族には死んでほしくないでしょう。一度、生死を彷徨った息子相手なら尚更…死んでほしくないという思いが強いはず。

 画家と次男、すごく仲が悪いかと思ったらそんなことはなく…むしろ、画家と三男の関係が危ういように思いました。年齢だけみると父と子というより、老人と孫だしな…。

 画家は病を患っており、車椅子生活をしている。足や手のいたるところが腫れており、夜毎、苦痛に苛まれている。それでも彼は絵を描くのは止めなかった。そこまでするモチベーションって?何らかの使命を感じていると?
「この年でピストル自殺でもしてみたまえ。自惚れだと思われるぞ」と笑いながらジャンに語る画家は、ただ描きたいから描いている、そういう人でした。そして、自身の絵には暗い色なんていらない。現実とは違うのだからと語ります。絵に関しては、本当に楽しそうに語る人。モデルがどんなことをしていようが、まったく興味を示さない。ストイック。芸術のために生きているような人と思いました。それと、亡き奥さんへの愛と、息子たちへの愛。
 劇中でルノワールがやたら、ある画家の名前を言っていたのに失念しました…フィ…フ…なんだっけ(´;ω;`)
戦場へ戻ろうとするジャンとの抱擁シーンに涙。
脳内で「クララが立ったー!」ばりに一人で盛り上がってました。

 デデはあんまり好きになれない。
ジャンといちゃいちゃするのは構わないんだけど、画家の皿割ったり、ジャンとのピロートークで画家の遺産をあてにするような話したり、とね。めんどくさい女だね。と私は思った。

 それとこの映画を見て知ったことなんだけど、次男ジャンは映画監督だったんですね…。
フレンチ・カンカンとか名前は聞いたことあるんですが未見でした。

 いいところ
・なんだか懐かしい気持ちになる音楽。胸が詰まるとはこのこと。
・美しい風景と美しい裸体。二つが合わさると素晴らしい芸術が生まれることを知りました。でもデデは口を開くな。
・おじいちゃんかわいい。

 わるいところ
・ちょっと眠くなる。

 与えた影響
・ルノワールの絵を見る姿勢が変わったように思えるが、好みとは別の話。

 今度はゴッホの映画やるようですね。

大統領の料理人

 何も食べずに観に行ったら、ぐーぐーお腹が鳴ってたいへんはずかしい思いをしました。
「ミッテラン大統領のプライベート・シェフ、真実の物語」&「その一皿が フランスを変えた。」という文句に誘われて、観に行ったこの映画。
 観終わって思ったことは、「えっ??フランス……変わってないんじゃね??」ということです。変わったのは、フランスという国ではなく大統領と、彼女の仲間になってくれた方々のみという印象。


 なんか違う…思ってたのと、料理は美味しそう。これはいいんだ。視覚でしか味わえないのが悔やまれるくらい、美味しそうな料理の数々。機会があるなら食べてみたい。うらやましいよ大統領!
 主人公オルタンスは女料理人で、大統領官邸にはメイン厨房と大統領の食事を担当としている専用の厨房がある。オルタンスは専用の厨房を任せられ、大統領の好みの食を次々に提供していく。どの料理も大統領には好評だったが、最高級の食材を使っているため食費がメイン厨房に比べると倍かかってしまう。そのことが原因でオルタンスは、官僚と揉めて辞職する。なかば不貞腐れたように。
 オルタンスは、メイン厨房と確執(料理人のプライドによる)があり、メイン厨房の面々から「デュバリー夫人」と陰で言われている。このデュバリー夫人は、「ベルサイユのばら」にも登場する元娼婦で、ルイ15世の愛人。(大統領の愛人だから)好き勝手が許される、と思われているということらしい。あとフォアグラを多用するから、という説もある。なんでフォアグラでそういうあだ名になるんだろう?
 それはそうと、「贅沢のために浪費して散々な目にあう」というのが、なんともフランスっぽい(アントワネットとか)なあと思いました。いやほんとに、フランスの何が変わったのか教えてほしい。ちなみに最後までメイン厨房との確執は消えない。オルタンスは一体何と戦っていたんだろう。

 勝手ながら、宣伝に騙されたよ賞にノミネートさせて頂きたい。ハッシュパピーもな。

 そうそう、映画はオルタンスが官邸で働いていた頃(過去)と、辞職して南極(北極かも)で働いている現在で構成。オーストラリアから料理人を取材にきた二人組が、オルタンスと出会うことで話が進む。この二人組のオーストラリア人もなんかなあ…アポなしの取材で、オーストラリアっていうことが、あの悪質なラジオDJを思い出しました。でも、この二人組はそんなに悪い人たちではなかった。

 料理は美味しそうだったんですよ。まあ、あんだけ豪華な食材使って、腕のある人が作ったら美味しそうになるだろう。

 あのね、オルタンスに嫉妬してたけど、彼女の実力を認めて最終的に友人になる料理人とか出てこないから、そういう人間ドラマ期待して観るのは止めた方がいいと思います。

スーサイド・ショップ

自殺したい!自殺させろ!自殺最高!な世界が舞台の、そういう感じの話。
トゥヴァシュ一家は自殺用品専門店を営んでいる。その店に自殺用具を求めてやってくる客と、客にめいっぱいのセールスをする一家のお話。ティム・バートン臭がするよ、ミュージカル映画です。アニメね。あとコメディー。

 明るいネガティブ。死ぬことに一所懸命。死んでからの生活が楽しみで仕方のない人たち。
「生きてたっていいことない、だから死のう」、死ぬことに対しては前向きな意見を持っているという矛盾を楽しみましょう。
 トゥヴァシュ家に生まれた末っ子アランは、一家のメンバーに疎まれている。なぜなら彼はいつもニコニコ、生きることに前向きで、兄や姉、両親たちにもそうなってほしいと思っている。両親は家業のこともあって、アランに明るく振る舞ってほしくないでいる。そんなわけで、アランにはきつくあたってしまう。なんでこの一家(特に両親)が、そんな因果な商売やってるのか、明確な理由も説明されない序盤は、アランに対する一家の行動&言動にかなり不快になりました。だったら避妊すればよかったのに、とか。
 それでも「本当はこんな仕事やりたくないけど、苦しんでいる人を天国へ導いてあげたい」という心理から、用品を売っている両親たちの説明が出ると、(本当は腑に落ちないけれど)納得せざるをえない。そもそもの世界状況が、正常ではないので、たとえ一家のエゴイズムであってもきちんとした理由になる。
 
 アランは一家に商売を止めさせたくて、同じように生きることに前向きな友人たちの協力を得て、ある作戦を実行し……紆余曲折あったけど成功して、おしまい。
「生きるってすばらしい!」という雰囲気でエピローグへ向かう中、「おいおい、それじゃ死んじゃった人たち可哀想じゃないかい」と思っていると、自殺した人たちの霊が登場し、悔しそうにしつつも納得し昇天していきます。正直、この演出は上手だと思いました。
 一家が商売を止めて、新しい事業を始めた結果として、自殺する人は減るでしょうが、それでもあの世界だったら他の方法が次々現れそうで怖いです。自殺に懸けるエネルギーが、生への執着より高いという表現が面白い。

 トゥヴァシュ家のキャラクター名は、自殺した著名人に因むそうです。
アランの姉マリリン、父ミシマ。マリリンはまあいいとして、ミシマは…三島由紀夫に因むようで、日本刀持ってアランを追いかけ回したり、必要以上に「ハラキリ!セップク!」を連呼したり…あっこれが笑うところですか、笑えるかもしれないけど、ちょっと不安定な感じがします。卑怯だよ…。なんでフランス人なのにミシマなんだろう、って理解するまでずっと考えてました。でもミシマ好き。
 アランの影響を受けて、根暗だったマリリンが段々と明るくなって綺麗になっていく過程が好き。彼女は運命と出会い、恋人(クレープ焼くのが上手)が出来て、ワーヨカッタネー状態なんですが、なんか長続きしなさそう(笑)と思ってしましました。しかたない。

 絵がちょっと、ゲゲゲの人っぽいような気が。
内容&絵柄も、好き嫌い分かれそう。

プロフィール

HN:
キヨ
性別:
女性

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