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観た映画の感想など色々。

Wie du magst

   

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えびボクサー

体長2メートルのエビ(実はシャコ)を人と闘わせて一儲けしようぜ!と考えた男の話。
なんだ体長2メートルのエビなのか…てっきりエビ男(ハエ男みたいな)が出るもんだと思ってたので冒頭の説明にがっかり…と思いきや、エビの怪物出てきて焦りましたね…。第九地区のあいつら思い出した。あいつらの方が断然可愛いですけど…

 エビの怪物 VS 人間(ボクサー)の企画を立ち上げたはいいけれども、なかなかスポンサーがつかず…主人公たちは色んなところを駆け巡ります。この様子が、日本でなかなか配給会社が決まらなかった「えびボクサー」のスタッフ(?)たちの苦労と重なるような気がして物悲しくなります。バカらしいと思っても、やりきることが大切ということをこの映画から学びました。
 ちなみにエビに人格はなく、台詞もない。本当にただの大きいエビ、いやそもそもエビじゃなかったんだっけ…こいつ。とにかく鳴き声が甲殻類じゃありませんね。甲殻類って鳴き声あったっけ…

 登場人物の口から時々吐かれる台詞が、全部私の言いたいことだった。
エビを見たヒロインの「何なのこれ…本当に」
最後の戦いで呆れた青年の「しょうもねえ話だ…」
などなど。そんなこと言われたら失笑してしまう。コメディなのかこれは。

 エビの怪物に期待しなければ、そこそこいい話だ、とこの映画を観た私の兄が言っていたけど…
兄さん、これ…エビの怪物なかったら話が始まらないし、始まったとしてもよくある話で終わってたよ…。
 エビの怪物のインパクトが良くも悪くも強い感じがしました。あのエビ、美味しいのかなあ…
 

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美女と野獣

ディズニーでおなじみの「美女と野獣」を題材にした映画。ディズニーと同じノリを期待して行くと楽しめるものも楽しめなくなります(そういう人結構いるらしい)。

 これはね…野獣の中の人(ヴァンサン・カッセル)のせいもあってかね、監督もだけどね、「美女とジェヴォーダンの獣」だよ!ライオンと縁があるねカッセル氏。ダンスシーンでシッポがふよふよしているのが可愛い(´ω`)

 商人であるベルの父親が野獣の城でバラを盗み、野獣がパピヌーを殺そうとする。お土産にバラをせがんだベルは父親の身代わりになることを申し出て、野獣の城へ。野獣と暮らして行く内に真実の愛に目覚め……と大まかな話の流れは、原作やディズニー版と一緒。
 だけどまさか、巨人が出たり、エクスペクトパトロナーム的な鹿が出てくるとは…雌鹿のシーンでスネイプ先生を探してみちゃったりしてね!

 予告で流れてた「野獣の犯した罪」。
これは罪じゃなくて事故です。本当に運が悪かったとしか思えない。誰も悪くない。強いて挙げるならば、森神がもっと上手いことやってくれればよかったんです。てっきり狩りのしすぎで、呪われた系かと思いました(たなかかなこ的な)。呪われたということは合ってるんだけど、ちょっと呪われた理由が可哀想すぎるなあ…王様…。でも何かあるたびに「愛してくれるか?」って訊くのは、ちょっとうざい。
 てっきり奥さんもレア・セドゥがやるんだと思ってて、しばらく経ってから別人だということに気づいた。レア・セドゥは神々しいくらいに美しかった。ロビン・フッドやミッション~の時は、それほど思わなかったけど(違う人たちに夢中だったから)、このベルは美しすぎてドキドキしました。そりゃ子供可愛くなるはずですよ…男の子かわいかった。何着かドレスを着ていましたが、青色のドレス着てる時が一番素敵に見えたかな。野獣相手にリードとってダンス踊るシーンいいです。素敵です。

 ガストンさんがいない…ガストンさん的役割に、ベルの兄と因縁があるペルデュカスという男が登場します。こいつとその恋人アストリッドの存在は果たして必要だったのか…と謎。アストリッドは占い師。彼女のタロット占いに重点置かれていたような気がしましたが、あんまりベルたちと絡みがなかった為、正直何でいたの?と感じました。
 ペルデュカスさんは男前なクズ。
野獣の呪いが解かれるシーンと、ペルデュカスさんが呪われて樹になっていくシーンが同時に進行される流れはちょっとゾクゾクしました。誰かの呪いが解けると、新しい誰かが呪われる~その繰り返し、という話なのかな…。それにしても樹になるって苦しそう。圧死も苦しそう。

 ビーグル犬のモンスターかわいい。

 しかし、あの冒頭から出演している「語り部」の正体(割と早い段階で誰か見当がつく)が、○○でしたー!っていうオチ。すごく古典的だなと思いました。一周回って新鮮だった。別に隠してなかったかもしれないけど。

刑務所の中

先日、網走に行った。網走刑務所の博物館みたいなのがあって、そこの一角にこの映画のコーナーがあった。そこで初めて映画の存在を知ったのでした。

 花輪和一という漫画家のエッセイが原作。
ハナワさんは山崎努。とても秀逸なアルフォートのステマ映画です。
ハナワさんの実体験に基づいたお話なのですが、特に何か問題が起こるわけでもなく、ただ淡々と刑務所の中での暮らしが描かれています。事件性はありません。まあ何らかの事件起こした方々がメインなわけですが…

 章仕立てでゆったりした感じ。入ってる方々にとっちゃあ大変な毎日かもしれないけど、不思議な空間で面白い。見る分には。
 中には、殺人犯の方もいて、「殺した相手に対して悪いことをしたって思ってる?」と訊かれ、清々しく「全然!あいつは殺されて当然!」と笑って語る場面もある。あまりにも清々しく言い放つもんだから、内容が内容なのに少しフフってなってしまった。これは役者の力もあるかもね。
 

 「なーんかどこかで見たことあるぞ」という人たちが多く出ています。疎い私でも、見た覚えのある人が何人もいて、それが面白かったりする。ちょっとだけ出てる窪塚くんと椎名桔平が格好良かったな。後からネットで遠藤憲一さんが出てたことを知ったけど、受刑者の中にはいなかったよ。最初に少しだけ出ていたようで、全く解らなかった。小木茂光さんは解った。

リリィ、はちみつ色の秘密

ダコタちゃん映画。あらすじなどの詳細はwikiへどうぞ。

 どうせハートフルストーリーだろと思って見始めたのですが、人種差別問題や主人公リリィと父親の葛藤など、結構突き刺さるシーンが多かったのが印象的です。
 リリィは四歳の時に誤まって母親を射殺してからずっと、罪の意識を抱えて生きている。あまりにも幼い時に母親と別れてしまったため、母親のことを知りたがっているが、父親T・レイは娘に教えようとしない。というか、壊滅的に父子の仲が悪い。父親はなんか飲んだくれみたいな雰囲気で融通の利かなそうな悪いおっちゃんで(でもポール・ベタニー)、妻デボラは娘であるリリィのことなんてこれっぽちも愛してなかったとのたまう。
 父親との諍いと、家の使用人である黒人ロザリンが怪我をしたことがきっかけで、リリィは母親がどんな人間であったか知るために旅という名の家出をする。

 母の遺品からヒントを得た「黒い聖母のハチミツ」を頼りに、リリィはボートライト一家の元に身を寄せることとなる。ボートライト一家は富裕層の黒人一家。三姉妹。この三姉妹+αと一緒に生活していく仲でリリィは成長していく。という感じの話。

 人種差別の話より、私が呻いたのはリリィちゃんとT・レイの関係。最後の最後にお互い知りたかった真実を知るんだけど、仲直りするということはなく、「(疑似)母親がいるからリリィは大丈夫!」という空気で終わる。きっとこの二人は、もう二度と会うことがないんじゃないか…という終わり方。あまりにもT・レイが惨めすぎる。飲んだくれで娘に妻を投影して暴力振るっちゃう男だけど、若かった頃は大変素敵だったようだし、朝鮮戦争で勲章ももらったらしい。そもそも、デボラが何でか知らないけど彼に「飽きて」しまった。お腹の中に赤ちゃん(リリィのこと)がいたので別れられなかったけど、結局は最終的に逃げてしまった。それが原因で、今も長引いている。T・レイもうちょっとなんかあればよかったな…。ノーヒントでリリィの元に辿りつけるほどの能力があるなら、もっとこう娘に愛情をひとかけらでもさ…
 で、物語的になんとなく漂う「父親いらない感」が酷い。

 「自分は母親を撃ち殺したから愛されないのも仕方ない」と言っておきながら、本当は「母親は私を捨ててない。捨てるはずなんかない」と、父親の呪いともいえる言葉を必死に打ち消そうとしていたリリィがとても可哀想で、愛しいです。ボートライト長女(演説が上手い)との話の中で、新たに誤解をしてしまいモノに八つ当たりするシーンから、母の遺品を検分・母親と幼い自分のツーショット写真発見のシーンはもう涙なしには見られない(´;ω;`) 一番の泣かせどころはここだったと思います。

 
 
 

PUSH 光と闇の能力者

光も闇もなかった。


 いわゆる超能力者ものです。サブタイに書いてありますね。
ただX-MENとかその他の超能力者ものと比べると、できることは限られている様子で、サイコキネシスは「ムーバー」、サイコメトリーは「スナッファー」などと分類される。一応作中で、能力のない我々一般人向けに説明が入るけど、いまいちよく解らなかったのでwikiで説明を読みました。⇒PUSH 光と闇の能力者(ネタバレは載ってません)。私はあらすじ書けないので、話知りたいよ!という方はwiki見てください。

 ダコタちゃんが天使!
最近は妹のエルちゃんが人気なようだけど、やっぱり私はダコタちゃん派。この頃のダコタちゃんは、本当に天使なんじゃないかってくらい可愛い。



笑ったり泣いたり睨んだりするダコタちゃん可愛いので、ダコタちゃんを鑑賞する映画としては最高だと思う。赤メッシュもかわいい。ぶっちゃけヒロインより可愛い。容姿もさることながら、母親を助けたい一心で闘ってるダコタちゃんマジ天使。でも結局母親とは会えなくて可哀想だった…なんで会わせてあげなかったんだろう。母子の再会楽しみにしてたのでガッカリしたよ…。

 他はジャイモン・フンスー出てるということが私的にポイント高い。ただ安っぽい悪役というのが残念。衣装とか佇まいとか雰囲気あって素敵だったんだけど、台詞回しが微妙…。
 
 タイトルにもなってる「プッシャー」のという能力がチートすぎる。相手の頭の中に入って偽の記憶植えつけることで、意のままに操作できてしまう。この万能すぎる力が、全てをダメにした。プッシャー最強説が全面的に押し出され、あれやってもこれやっても実はプッシャーの能力が絡んでいた…なんだってー気づかなかったぜ!!という風になるのである。それにしても、他人が頭の中に入ってる気持ちってどんな感じなんだろう…気持ち悪そう。それと「プッシャー」の能力持ってるヒロインが優遇されすぎて、ダコタちゃん派の私としては非常にやきもきしました。ヒロイン派かダコタちゃん派かで印象が変わる映画なのかもしれん。主人公はもっときちんとした方がいいと思います。

 とはいえ、なかなかハンサムな敵キャラ(フンスーさんの側近)が登場したり、香港のゴミゴミした街並みも雰囲気があっていいし、カラフルな画面は見ていて結構楽しかったりします。もし続編があるなら、私は観るか解りませんがダコタちゃんと母上を再会させてほしいです。


 
 
 
 
 

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