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観た映画の感想など色々。

Wie du magst

   
カテゴリー「洋画」の記事一覧

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おとなのけんか

カウワン夫妻の息子ザッカリーが、ロングストリートさんちのイーサン君の前歯を折ってしまったことで、両家族会議開催。
 話しているうちに、どんどん脱線していき、場の雰囲気は最悪なものに。くわえて、味方であるはずの夫婦間でケンカが起こり…


 クリストフ・ヴァルツ氏をください(真顔)。


 面白かった。素直に面白いと思った。ほんとに。単なる感想。面白い。
四人の演技が素敵。ぴったりと当てはまってる。これが、ジョディ・フォスターとケイト・ウィンスレットの配役が逆だったり、クリストフ・ヴァルツとジョン・C・ライリーの配役が逆だったら成立しない。

 子供の飼ってるハムスターを道の真ん中に置き去りにするような父親が、息子に怪我をさせた少年とその両親を裁こうとするし、お高くとまってるキャリアウーマン風の母親が盛大にゲロを吐くし、仕事優先の父親は取引先や部下との電話にご執心でお話にならない。アフリカの問題に関する本を描いている母親は、一見すると常識的なのだが、攻撃されていく内に、ただの可哀想な人に成り下がる。
 どっちもどっちかな、と思う。ただ子供のことを考えると、前歯折れるくらい殴られたイーサンが可哀想だ。それに対する謝罪が上手くいけば、こんなことにならなかったのに。巡り合わせが悪かったのかな。

 最終的に父親たちの間に友情のようなものが芽生えていたのが面白かった。
ヴァルツ氏の乙女座りも見れるよ!あとスマホは水没しても乾かせば使えるということが解った。
この映画観るまで、ケイト・ウィンスレットのことがそれほど好きじゃなかったんだけど、「おとなのけんか」の彼女は綺麗だったな。ゲロ吐くけど。盛大に。

 時間は80分。短すぎず、長すぎず。ちょうどよい時間。だらだら長引かずに終わってよかった。

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ショートフィルム4本

横浜にあるショートフィルム専門の映画館に行きました。
近くにある109にはよく行くのですが、こちらは初めて。ずっと気になってたけど、なかなか行く機会がなく…。
駅から直線距離は大したことないのに、普段行く方面ではなかったので、道に迷っているわけではないのに、なんとも言えない不安。迷わず辿りつけたのですが、こんなオシャレな建物の中に映画館なんてあるのだろうか…と疑うほどに、無機質かつ灰色な佇まいの建物。っていうか人がいない。アサイチのプログラムだったから?ビビリながらも行ってきたよ、ブリリア…!

 今回観たプログラム


 以下は、ひとつずつの感想。



Love and War

 スウェーデンのアニメーション。看護師のウサギと軍人のクマさんが恋に落ちるけど、戦争のせいで引き裂かれてしまうという王道な話。えっ?看護師?えっ?パイロット?(勝手にエースと変換した)それってさ…レッド・バロンじゃね!!!!!!ダンスシーンかわいい。ミュージカル風です。動物の造形は個人的には好みではない。ヒロインのウサギがウサギに見えない。クマが弱そう。クマなのに…。気になるのは、クマが上官に「出番だぞ、キャプテン!」みたいに呼びかけられるシーン。普通そこってキャプテンじゃなくて、階級で呼ばない?大尉とか大佐の方がしっくりくるんだけどなあ…
 ウサギとクマの間に生まれた子供が、ちょっと残念な感じ。お話は悲恋の王道なのに、人形の造形が不気味だったので消化不良。

Lichen

 お祭りの夜、民家に生卵ぶつけて回る少女に卵ぶつけられたことに怒った青年が、なにかを投げ返して少女の顔面が血だらけになり…そこから始まるラブストーリー。人生って侮れない。
 笑うところではないかもしれないけど、青年が投げたものが少女の顔面にクリーンヒットするシーンは吹きだしてしまった。鼻血を出すヒロインってよくないか、私は好きです。そもそも、あの生卵投げるのは何の風習なんだろう?
 二分割にされていた画面が、二人が出会って重なるところが好きです。

The Speed Of The Past

 原因不明の風(光?)に煽られて、屋根の上から転落した状態のまま、空中で固まってしまった夫を待つ妻の話。四本の中で一番萌えます。夫婦で、片方は若いまま、もう片方は通常の時間の流れで生きているため、どんどん年をとっていく。
 なんでか解んないの。世界全体がそうなのか、ごく一部の地域だけがそうだったのか、それとも夫妻の家だけがピンポイントでそうだったのか…謎は一切解明されません。謎解きはロマンチックじゃないんでしょう。きっとそうだ。
 妻に横恋慕する男あり。最初は「関係ないでしょ!」という具合の彼女だったけど、それなりに時間が経って、まだ元に戻らない夫を見て…現実的な考えを下したのかもしれないよね。でもそうならやっぱり、国か誰かの力を借りて原因を突き止めるべきだったのではないだろうか。いいけど!そういう映画じゃないから。

 夫の方はもっと大変。彼の時間は屋根を修理して、ずーっと向こうの山から光がこちら側へ流れてくるのを見たのが最後。止まっていた時間が追いついて、落下した時、我が家や周りの雰囲気が変わっていることに気づく。どこかに妻がいるはずだけど、一体どこにいるんだろう?そう、思った時に、すっかり年をとっておばあちゃんになってしまった妻と目が合って終わり。
 その先が知りたい。どうなったの。どうなるの。

 巻き戻しからの早送り。

Almost

 電車の中で、女の人に一目惚れしちゃった!
これって…女の人がわりと乗り気だからよかったものの、そうじゃなかったらちょっとアレな感じだよ…
サイコサスペンス…ホラー…。送ったお花捨てられちゃったと勘違いした男が、逆上して大変なことにならなくてよかったと、心から思います。

 
★★★

 一本一本は短いけれど、どれも起承転結がハッキリしています。無駄なひねりがないです。
普段から観ている映画の影響か、「あーもーあの人絶対逆上するよ」とか「ひいいい、絶対酷いこと言われて傷つくんだ」とか、思いながら観ていたんですがそんなことありませんでした。最初から最後までロマンティックでした。ハッピーエンドばかりではなかったけれど。

ネイムレス 無名恐怖

ある日、クラウディアという女性のもとに、五年前に死んだ娘アンヘラから電話がかかってくる。当然、最初はイタズラと相手にしないクラウディアだったが、「もしかしたら本当に娘かもしれない」と退職したマセラ刑事も巻き込んで独自に調査を始める。

 スペインホラーって、愛する人を置き去りにして危険な場所に乗り込む人多すぎ。ハリウッド映画と違って、たいてい皆助からない。悲惨な死に方をする。これもそんな感じ。

 中盤まではなかなか良かったんだけど、迫力に欠ける。後味はやっぱり悪かった。それでも凄い酷い、耐えられないというわけではない。この監督(ジャウマ・バラゲロ)はRECとスリーピングタイト以外の長編を観たけど、このネイムレスが一番怖くなかったかな。まあ先にダークネスとか頭のおかしい管理人とか観ちゃえばね!耐性できるよね!

 トゥーレ教団の名前と、一つ目の赤ちゃんや人体実験などの話題が出てきます。まじメンゲレ。
イギリスで興った「ネイムレス」というカルトが話に出てきたところから……あれ?なんか怖くないかも…。ただ不気味なだけで…
 痛みの支配(笑)悪こそ聖(笑)善を歪める(笑)
どうしよう、まったく怖くない…!!というかもうお腹いっぱいだよ!そういうの。

 まあでも、純粋な少女を歪めるだけ歪ませて、母親を殺させて「完成」させるっていうシナリオは好きです。
でも結局彼女は母親を撃てなくて、代わりにある人を撃って母親を助ける。
泣いて喜ぶ母親に、「よかった、これでもっと苦しくなる」と笑って、銃口を自分の口に向けて終わり。

 特典ミュージッククリップの、女歌手さんが美人だったのですが名前を失念しました。

 やばそうなキャラクターは一人いたんですが、ぶっとんでるのがこの人だけだったのでなんか勿体ない。イケメンの記者とか、渋い刑事のオッチャンとかよかったんだけどな~。始まりの雰囲気とか、急に入る意味不明なカットとか、これみよがしに登場する老シスターとか好きなんですが、ネイムレス(笑)教団(笑)の皆さまが普通すぎて、がっかり…。普通すぎるってのが一番の恐怖なのかもしれませんけど。

マラヴィータ

①デニーロとジョーンズさんが出演している。
②なんか家族モノ。ファミリーって二通りの意味あるね。
③リュック・ベッソンが関わってる。

 ってくらいしか、前情報ナシ。蓋をあけてみれば、ミシェル・ファイファー様が!嫁?!えっ?!デニーロと夫婦なの?キャプテン・シェイクスピアとラミアが夫婦なの!萌えるね!(スターダストネタです)。
 デニーロさんはヒゲがあった方がいいですね。ヒゲなしの、にんまり笑顔はなんか笑ってしまう…。
証人保護プログラムが適用され、偽名を名乗って暮らしているジョヴァンニ・マンゾーニとその一家。世界各地を転々としているらしく、今回はフランスのノルマンディーへ。フレッド・ブレイクことジョヴァンニの厄介な性格が災いして、どの町にも長く住みつくことはできなかった。でも、この厄介な性格が面白い。観ている分には。

 もうどこからどうみても、マフィア。何やってもマフィア。妄想の中での暴虐ぶりを見ると、よく耐えてるなあって思う。バーベキューのシーンとか。(暴力ふるうのを)耐えたね!えらいね!と思ってたけど、デニーロ=マフィアのイメージが強い私を裏切らないのがベッソン氏のいいところ。マンゾーニさんは話を遮られるのが嫌いなので、それを邪魔した者には鉄拳による制裁が待っているのです。要所要所に散りばめられる、マフィアっぽいネタに爆笑必至(と言っても映画館で笑ってるの、私と友人とオッサンだけだった)。「グッドフェローズ」出てきた時に呼吸困難になるかと思った。

 銃撃戦もあり。若干、マンゾーニの子供たちの戦闘能力が高すぎるような気もするけど…きっと英才教育うけてたんだ!きっと、そう!お姉ちゃんのベルは敵に回さない方がいいね。ヤンデレだよヤンデレ。弟も危険なことしてるけど、姉のぶっちぎりさに比べたらまだ爽やか。
 マフィアの嫁ことミシェルさんが、終盤で左から右にフレームアウトしたかと思ったら、次のシーンで右から四つん這いでくるシーンで、ぞくってなりました。え?何この変なシーン?どういうこと?と思ったらそういうこと!と納得しました。さすがマフィアの嫁。やられてばっかじゃいられない。

 ちなみにマラヴィータは飼ってる犬の名前。このわんこも強い。

 マンゾーニを追っていた他のマフィアに居場所がばれる経緯は、そんな偶然ないだろーって思えるくらい笑える。うまく出来すぎている。出来すぎているといえば、形から入っているマフィアの方々も出来すぎている。笑えるくらいに。

ルノワール

画家ルノワールの晩年を描いた作品。
私自身はルノワールの絵はあまり好みではないのですが、なぜかこの映画の予告を観た時に「これは行かなければ!」と思ってしまいました。
 予告はyoutubeとかに落ちてると思うので是非ご覧になってください。
 


 「私の絵に暗い色はいらない。気持ちのよい愉快な色で描かれなければならない」
という科白が、印象に残ったからだと思います。あと音楽。
これを観ないと今年は終われない…!と何故か思いました。

 画家が登場する映画はいくつか観ました。「宮廷画家ゴヤは見た」「レンブラントの夜警」「カラヴァッジョ」「ヘンリー・ダーガー」(ちょっとジャンルが違うような気がする)など。
もともとレンブラントやカラヴァッジョの絵が好きなので、映画もごく自然な流れで鑑賞。内容はまた別の話。
特にゴヤなんかは、もう一回観たいけど、耐えられないシーンが多くて観る気がない。

 で、ルノワール。
ルノワール先生は、妻に先立たれて絵を描く気を亡くしていましたが、デデという女性の登場で再びキャンバスに向かいます。デデは女優志望の女で、死んだルノワール夫人に頼まれて画家の元へ現われました。
「死者が送ってきた娘か…君とならまた絵が描けそうだ」と、画家はやる気になります。
 画家はデデの体を絶賛。「光を吸いこむ美しい肌」と称します。素行や言動にちょっと問題のあるデデですが、裸婦のモデルとして、画家の前にいると、その美しさに何も言えなくなります。ただ喋るとダメ。
 画家には三人の息子がいて、長男は俳優、次男は軍人、三男は学校に行かず(行かせてもらえない)家にいる。この三男がかなりの美少年でした。デデにちょっかいを出す様子が微笑ましい。でも、絵のモデルをやっていることに対して嫌悪感を抱いている様子。
 次男のジャンが、デデと恋に落ちる、といのもこの作品の見どころです。ジャンは前線で負傷し、療養しに家へ戻ってきました。足が治ったらまた戦場へ戻る、といい、父である画家と喧嘩します。画家は、息子に死んでもらいたくない一心で彼を引きとめる。そりゃ誰だって、家族には死んでほしくないでしょう。一度、生死を彷徨った息子相手なら尚更…死んでほしくないという思いが強いはず。

 画家と次男、すごく仲が悪いかと思ったらそんなことはなく…むしろ、画家と三男の関係が危ういように思いました。年齢だけみると父と子というより、老人と孫だしな…。

 画家は病を患っており、車椅子生活をしている。足や手のいたるところが腫れており、夜毎、苦痛に苛まれている。それでも彼は絵を描くのは止めなかった。そこまでするモチベーションって?何らかの使命を感じていると?
「この年でピストル自殺でもしてみたまえ。自惚れだと思われるぞ」と笑いながらジャンに語る画家は、ただ描きたいから描いている、そういう人でした。そして、自身の絵には暗い色なんていらない。現実とは違うのだからと語ります。絵に関しては、本当に楽しそうに語る人。モデルがどんなことをしていようが、まったく興味を示さない。ストイック。芸術のために生きているような人と思いました。それと、亡き奥さんへの愛と、息子たちへの愛。
 劇中でルノワールがやたら、ある画家の名前を言っていたのに失念しました…フィ…フ…なんだっけ(´;ω;`)
戦場へ戻ろうとするジャンとの抱擁シーンに涙。
脳内で「クララが立ったー!」ばりに一人で盛り上がってました。

 デデはあんまり好きになれない。
ジャンといちゃいちゃするのは構わないんだけど、画家の皿割ったり、ジャンとのピロートークで画家の遺産をあてにするような話したり、とね。めんどくさい女だね。と私は思った。

 それとこの映画を見て知ったことなんだけど、次男ジャンは映画監督だったんですね…。
フレンチ・カンカンとか名前は聞いたことあるんですが未見でした。

 いいところ
・なんだか懐かしい気持ちになる音楽。胸が詰まるとはこのこと。
・美しい風景と美しい裸体。二つが合わさると素晴らしい芸術が生まれることを知りました。でもデデは口を開くな。
・おじいちゃんかわいい。

 わるいところ
・ちょっと眠くなる。

 与えた影響
・ルノワールの絵を見る姿勢が変わったように思えるが、好みとは別の話。

 今度はゴッホの映画やるようですね。

プロフィール

HN:
キヨ
性別:
女性

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