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観た映画の感想など色々。

Wie du magst

   

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ダンボ

結論から言うと、映画館で観なくてもよかった。 




 ダンボを観ました。
なんでティモシーいないんですか?
それはね、家族の絆を書きたいからです。
善なるD社のアクのないバートン映画です。

 母親を亡くした姉弟と、母親と離されてしまったダンボをリンクさせて、最終的にはどちらも失ったものを取り返すことができるというストーリーにしたかったからです。よくあるテーマを、わざわざダンボでやる必要性はなかった。ダンボのストーリーをちゃんとやれよ、と。
 とはいえ、ダンボをはじめとする象達は可愛かった。
人間は軒並みクソです。
・ゾウのことを考えないゾウ使い(テントの下敷きになって死ぬ)。
・子どもの将来を考えない父親(主人公なので後に改心する)。
・母親からもらった祖母の形見を捨てる娘(将来に踏み出すための通過儀礼ですが、その演出はわからない)。
・ゾウに乗れというおっさん(せめて鞍つけろ)。
・耳が大きい=奇形と決めつけて嘲笑う人々(一部は後に改心?)
などなど。

 コリン・ファレルは別にそんなにチェックしていなかったのですが、ファンタビ観て格好いいなと思っていた。昔はそうでもなかったのに…困り系の顔が戦争帰りの父親というキャラクターに合ってるんですかね?

 ティモシーっぽいネズミは出てくる。
その登場の仕方も、「ほら、ここにいるよ!ティモシーいるよ!」というアニメ映画ファンへの、変な媚のように感じられてうんざりしてしまう。
 動物好きな方は観ない方がいいかも。

 何が印象に残ったかしらと思ったら、エヴァ・グリーンの超絶美貌しかない。
ダンボはかわいい。ずっと緊張しているようで可哀想ではありましたが。


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シェイプ・オブ・ウォーター

ギレルモ・デルトロの新作と聞いちゃ行かねばならぬ。
南米から連れてこられた半魚人と、声を失った女性のラブストーリー。

 良い意味で心がざわついた。
アカデミー賞効果か、観に行った回には結構人がいた。「パンズ・ラビリンス」の時に比べると、すごく人がいるように思えた。ただ、内容はこれでもか!とデルトロ感全開のラブストーリー。世間一般で言う、スイーツ(笑)女子が喜ぶような作品ではなかった。でも好き。
 私が、興奮して鼻血が出る体質だったとしたら、出血多量で死んでいただろう。虫は出なかったけど、デルトロの長所も短所も全部惜しみなくぶち込んだ、寄せ鍋というか闇鍋のような映画だった。他人が何と言おうと構わない、だからどうした、私はやりたいことをやった!と言っているような気がした。

 ただただ、とんでもねえ性癖の映画だった。
もうどう考えても幸せになる気配がない。登場人物はヒロイン含めて、全員ヒヤヒヤさせてくれる。普通に生活しているだけなのに、この人たちはきっと酷い目に遭うと思ってしまう。不安が煽られて、言いようのない脆さに胸が締めつけられた。

 悲しい展開ばかりではなかった。言葉が発せないだけで、ヒロインのイライザは強い意志を持っているし、彼女の周りの人間は誠実な人間が多い。だけど、どこか少しだけ、いびつ。
 孤独な画家ジャイルズは元の会社に復帰したいけど、それが叶わないし、友人と呼べる人物もイライザ以外いない。イライザの同僚ゼルダは、察しが良く友情に厚いけど、黒人であるため何らかの差別を受けているように思える(パイ屋の黒人客があしらわれていたので、そう思った)。映画の中でハッキリ名言されたわけではないけど、この作品のテーマってやっぱりマイノリティなのかな。それによる孤独。絵に描いたような幸せな家族は、結局白人の家族だったし。
 勝手ながら、ジャイルズは絶対死ぬだろうと思っていた。そのくらい、彼の一挙一動にヒヤヒヤした。そこはかとなく漂う、人間の嫌な部分。観終わってないのに、後味の悪さを感じた。でも髪生えてよかったよね、ジャイルズ。
 そして死んでほしくなかった博士。躊躇なく人に注射器刺す博士。人ならざるものに理解を示し、助けようとした博士。めっちゃいい人だったわ…。最初は影が薄いのかなと思っていたけど、重要人物だったんだね…。
 ストリックランドも悪いヤツなんだけど、なんか妙に人間臭くて嫌いではない。イライザ側からしたら極悪人なんだけど、当時のアメリカ人(白人)で野心ある人間ってあんな感じなんじゃないだろうか。彼は色々と濃かった。激しかった。腎臓が悪そうな顔をしていた。むかつく度で言ったら、私はストリックランドよりパイ屋の店員の方がむかついたかな。
 
 実は結構話が進むまで、いつ頃の話なのか解らなかった。ソ連って言葉が出てきたあたりから、ようやく時代背景がわかった。レトロな雰囲気もあれば、陰鬱な空気もあるし、でもバスの窓の水滴はキラキラしているし、水中で抱き合う半魚人とイライザは美しかった。水の中で、イライザの黒髪がたなびくシーンは、胸が詰まるほどに綺麗。
 そういえばイライザの横顔は、イバナちゃん(パンズ・ラビリンスの主人公)に似ているような気がしたよ。イバナちゃん今頃何してるんだろう。
 

 悲惨さを求めて観に行ったのですが、求めた種のものはなかった。
恋に落ちると行動が異常なことになってしまうのは、それがファンタジックなものだからなのか。浴室をプールになんて実際できるものなんだろうか。
 
 映画とは関係ないんですが、小説の方も買いました。映画で触れられてはいたけど明かされなかった、イライザの首にある傷跡の謎は解けるのでしょうか。読み応えがありそうで楽しみ。



謎のマイブーム(レイフ・ファインズ編)

四月から謎の熱に浮かされて、レイフ・ファインズばっかり観ていた。
家のストックはスカイフォールだけだったが、結局スペクターも買ってしまった。
検索するとポッターばっかり出てくるけど、そうじゃない。それじゃないんだ。
我が君も好きだけど、違うんだ。レイフ・ファインズのきらきらした目が好きなんだ。だから、ちゃんと人間のお姿が観たいんだ。正面から映っているときの、左目が好きなんだ。

 観た映画ちょっとメモ。新規分。

●クイズ・ショウ
 若い。外見麗しく頭もいいインテリが、クイズ番組に出て、どんどん天狗になっていく話。
レイフが若い。かわいい。テレビ的にはこういう人が映えるみたいで、もともとのクイズ王者を無理やり途中退場させたせいで、いろんなヤラセが明るみになってしまう…。やっぱり、チヤホヤされたりすると、よっぽど鋼鉄の意志がなければ人間は増長してしまうのか…

●イングリッシュ・ペイシェント
 軽い気持ちで観たら結構、しんどかった。若くてエネルギッシュなレイフから、色んな意味で転落して大惨事状態になってしまったレイフを楽しめる映画。モルヒネによる安楽死の場面があり、賛否両論あったらしい。いたるところで発情してる感じが、中の人の某飛行機事件を彷彿とさせる。

●ギャンブル・プレイ
 主演ではない。ニック・ノルティが十代の小娘に翻弄されている間に、ちょっとだけ登場してノルティから絵を購入してみる役。出番が少なすぎるが、髪がフサフサで目が綺麗なので許そうと思う。ちなみにクレジットなしだそう。トニー・エンジェルという役名なんだけど、本当に天使だと思いました。

●メイド・イン・マンハッタン
 メイドが政治家と恋に落ちるっていうラブストーリーなんですが、レイフは相手役でした。
メイドが客の服着て呑気にお出かけ~の部分が癇に障る。本編よりNG集の方が面白い。いやらしいことを力強く言ってのけるレイフすごい。御付き役のスタンリーさんが苦労人で愛おしい…。

●ナイロビの蜂
 なんかレイチェル・ワイズの役があんまり好きではなくて、前半は観るのが苦痛だった。レイフのしょんぼり顔見るのがつらい。後半の覚醒後の行動力や、気配、佇まい、最期のシーンが胸に刺さります。人が変わるのって必ずしも時間を重要としないんだなあ。「アフリカで行われているのは、”殺人行為”ではなく”可哀想なこと”なのだ」みたいなセリフがあったけど、なんかこうたぶん現実はもっと酷いんでしょうね。他人事に言ってしまうけど、フィクションの中であんなに無法地帯なんだから、実際は…

●上海の伯爵夫人
 一番よかったです!何本かレイフ映画観た中で一番!
1930年代の上海。ごちゃごちゃした感じが、そもそもツボでした。
気位だけが高いヒロインの家族に殺意を覚えながら観ましたが、ああいう分かりやすいステレオタイプのあくどい感じの貴族イイです。何が悪いとかじゃなくて、自分の現状見えてない感じ。最後の最後でヒドイ目にあったようだから、溜飲は下がる。
 レイフは盲目の紳士役です。愛だとか恋だとかを超越したものが見える。
ナターシャ・リチャードソンは「メイド・イン~」にも出ていましたが、こっちの大人しい感じの役の方が似合いますね。真田広之の吹き替えが本人ではないのは何故なんでしょう。
とにかくレイフがいいから見てくれマジで…

●ある公爵夫人の生涯
 伯爵なんだか公爵なんだかどっちかにしてほしいぜ。きっと貴族役がサマになっているから仕方ないんだろうけど。
 話の内容はさておきとして、雰囲気は最高です。キーラ・ナイトリーの顎が気になって仕方ない…。男児を産めないのは別に女性の所為ではないのにな~。モヤモヤしながら観てました。冒頭でレイフが脱ぎます。それですべて許されるのです。というかそれしか覚えてない。

●タイタンの逆襲
 前作は映画館で鑑賞済み。たしか、その時もハデス様萌えと言っていたはずだ。
逆襲はなんていうか…ゼウスに良いように言いくるめられている感があって、結構可哀想だったハデス様。黒髪・白髪、2バージョン楽しめる。内容は前作の方が勢いあってよかった。逆襲はリーアムとレイフを堪能するための映画。

●MI5:消された秘密ファイル
 テレビ映画で主演がビル・ナイ。ビル・ナイがレイチェル・ワイズとイチャイチャしてる。この時にも思ったんだけど、レイチェル・ワイズの眉毛が気になって気になって…。というか、多分レイチェル好きじゃないんだな、私。なかなかレイフ出ないなーとイライラしながら見た覚えがある。英国首相だった。ツルンとしてた。



 スカイフォール(12)とグランド・ブダペスト・ホテル(14)の時は、左手の薬指に指輪をはめていたレイフだったが、スペクター(15)の時には指輪をしていなかった。何があったんだろう、M…。
 まだ観てない作品あるし、観直したい作品もあるので、まだまだレイフに夢中な様子です。
ずっと観ていると、画面に映ってなくても声が聞こえるだけでドキドキ動悸がおさまらない。耳が慣れてしまった。
 レイフのリチャード三世観たかった…。
左目が好きだと書きましたが、横顔も好きです。捨てられた仔犬のように、相手に追いすがるような顔つきがたまらないと思った2017上半期でした。

 映画館にはいけてません。


チャイルド44を観ていた

ちょっと前にレンタルで観て、ずっと心にモヤモヤの塊のまま残っている。
まず最初に褒める箇所を挙げるとするならば、キャストがめっちゃ豪華です。
でも、そこしかない。
何故かという理由と感想を以下に記します。

 この映画の原作は、同タイトルの小説です。
上下巻で、読み応えのあります。言い換えると、文章が硬い感じがして私は苦労して読みました。
 『チャイルド44』→『グラーグ57』→『エージェント6』の三部作で、『チャイルド44』は、実在したアンドレイ・チカチーロというソ連のサイコパスをモデルにした男が出てきます。これが、作中で起きる連続少年殺人の犯人で、彼は主人公レオと秘密の繋がりがありました。
 ぶっちゃけると犯人はレオの弟で、レオは弟を幼い頃に亡くしたと思っていたし、レオはそもそも自分の本名さえ忘れていました。レオの本名はパーヴェルと言います。弟のアンドレイは、兄と再会する為に殺人を行っていて、殺した子供たちに兄だけがわかるように印をつけていました。これに対し、映画版では工場で働いている冴えないオッサンが犯人なので、まったく悲劇もクソもない仕上がりになっています。ただ、オッサンとレオが昔同じ施設にいたということを、オマケのように見せているので、多少は原作に近づけたつもりなんでしょうか?

 そういった、兄と弟の過去やら現在やらを省き、レオをただの陰がある不器用なヒーローに仕立て上げた映画版は、一体何がしたかったのか私にはよく解りません。
 レオから弟のエピソードを取ったら、まったく見せ場がないでしょう。
小説と全く別物。辻褄が合って、それなりのお話になって完結までしたけど、あれは私が知っているレオじゃない。キャストがよかったと書いたけど、キャストが発表された時に、「トム・ハーディ??」と疑問に思った覚えがある。あんまりレオっぽくはないなーと思ったら、そうだね、そもそもこのお話は「チャイルド44」じゃなかったんだ!原案かな。
 邦題のサブタイトル「森に消えた子供たち」はロバート・カレン(広瀬順弘訳)の『子供たちは森に消えた』を真似したのかな。知っていてつけたとしたら、恥知らずもいいところ。

 よく、原作ありの映画を観ると原作ファンがウザイ。という意見を目にします。
確かに、原作と映画を比べることをよくしてしまう私ですが、この「チャイルド44」だけは言わせてくれ。これは全くの別物であると。レオをレオたらしめる要素を抜いて、暗いけど希望を感じさせるエンディングにした脚本家はどうかしてると思う。トムハ使いたかっただけだろ?と思わざるを得ない。
 我らがゲイリー・オールドマンの低音ボイスがたまらないけど、そうじゃないんだよ…。そういう話じゃないのに、なんでここでゲイリーなの…と悔しく思う程に、キャスト一人一人は本当にいい。※合っているかは別として。

 この終わり方だと、グラーグもエージェントも映像化はされないんだろうな…。だってレオがパーヴェルじゃなくて、レオなんだもの。弟が犯人バージョンもぜひ作ってほしい。

 原作だと、カニバリズム的な要素があるけど、そこを省きたかったのかな?別にあってもいいじゃない、パーヴェルだもの。


 


美女と野獣

ただただ、完璧すぎた。

 ディズニーのアニメ映画「美女と野獣」の実写版として完璧。
原作やヴァンサン・カッセルが出てた方の「美女と野獣」ではない。

 エマ・ワトソンのイケメンすぎる不敵な笑みも気にならないほどに、彼女はベルだった。途中、おおよそ賢い振る舞いとは言い難いこともあったけど、もう完璧な「美女と野獣」。

 そもそも「美女と野獣」って、自分の中では他のディズニープリンセス映画より、糖度が控えめだと思っている。でもロマンティック。子供の時に映画館で観て、なんて面白いんだろう!と思った。本が好きだったからベルに共感できる部分があったのかもしれない。よくよく考えると、最終的に平民階級だった女の子が、王女様にまでなるんだから、シンデレラストーリーと言われても間違いないんだろうけど、そういう枠にベルをはめたくない。と思うのは、ただ単に彼女とその物語が好きだから。という贔屓。

 ガストンがね!
私ガストン大好きなんですが、めちゃくちゃ良かったです。そらルーク・エヴァンスですもの。またちょっと頭オカシイ役やってるなあ(褒めてます)と思ってしまった。ポジティブの塊ガストン。曲者なのはル・フゥの方かと思ったけど、実はどっちもどっちだった。

 魔女のエピソードと、モーリス夫妻のエピソードが追加されていましたが、前者はともかくとして後者はよかった。ベルの母親全く言及されないから不思議に思っていたし(そういうものだと思えば受け入れられるけど)、モーリスもただの父親に「娘思い」「愛情深い」という特性が追加されたように感じられた。
 ただ、馬車の鍵を開ける一連の流れは、謎のプロ感があった…。あのシーンだけ見ると、野獣に「盗人」呼ばわりされても仕方ないのでは…と思って笑った。

 ちょっと気になるところは時系列。
王子が野獣に変わったのは、もう何百年も前の話だと思っていた。語り口調が昔話だから。
でも実際は、ポット夫人やコグスワースの例を見れば解るように、つい最近の出来事だったということが判明。じゃあベルの村人たちは、森の先に城があることを知っていた?だから迷わず、城に乗りこめたのか?モーリスが城のことを知らなかったのは、パリからやってきたから?
 野獣や使用人たちは姿が変わっている間、年をとっていなかったのかな。ポット夫妻なんて、全然違和感なく同じくらい年をとっていたけれども。十五年くらいじゃ外見なんて早々変わらないということなのかな…

 村人と使用人たちの間にそういう関係があったなんて…と面白い解釈ではあるけど、一気におとぎ話感が抜けてしまったような気がして、すこし寂しいかな。

 字幕で観ました。
吹き替えはミュージカル俳優がやっているそうですが、これはきっと字幕で観た方がいいと思います。だってすごい完璧なんだよ?再現度が100パーセント超えてるのだから、オリジナルのまま観た方が絶対いいです。



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キヨ
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