忍者ブログ

観た映画の感想など色々。

Wie du magst

   
カテゴリー「洋画」の記事一覧

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

バレエ・シューズ

悪い人が出てこない作品

テレビ映画。

 父母を幼いころになくしたシルヴィアは、考古学教授のガムおじさんに引き取られる。

 生活は苦しいけど、それなりの生活を送り、大人になったシルヴィア。ガムおじさんが、耄碌 してるんじゃないかという勢いで赤子を引き取って養子にしまくる。
 最初は旅のお土産として、後にエマ・ワトソンになる赤子を拾ってきた。その時のシルヴィアと彼女の乳母の反応が、わりと良かったものだから爺さんは味をしめた様子。
 続けざまに二人の赤子をゲット。全て女児。生まれも異なれば、性格も顔立ちも違う三姉妹の出来上がり。ちなみにガムおじさんはその後また何処かへ旅に出て消息不明。シルヴィアは肺だか心臓だかどっちか忘れたが患っている。

 これだけでも結構破綻してるお話なんだけど、いやーまー本当最初から最後まで「お金に困ってる」一家の話だった。何をするにしてもお金がない。
 お金がないからガムおじさんの持ち物を売ろう、お金がないからガムおじさんが三姉妹に贈ったネックレスを質にいれよう、お金がないから空き部屋を貸そう…などなど。
 シビアです。結構。

 三姉妹は何とかして自分たちでお金を稼ごうとするんだけど…

長女ポーリーンは金髪で容姿端麗、その恩恵もあってか舞台女優として成功 ⇒ 天狗になって挫折 ⇒ そのあと頑張ったらハリウッド女優になれた。
三女ポージーは踊り子の血を引いている ⇒ 性格クソだけど持ち前の天運と才能が味方してプリマドンナになる(予定)。

 長女は美人枠、三女はかわいい枠。そして次女は…

 次女ペトロヴァの夢はパイロットになること。しかしこの作品の舞台(二十世紀初頭のイギリス)では、女の子がパイロットになるだなんて!という意見が大多数を占めていた。
それでもエミー・ジョンソンという女性が空を飛んだものだから、ペトロヴァは「自分だって夢を叶えられるはず」と信じている。
 三人揃って入学したダンススクールでは、ロシア人の校長先生(マダム)に、シベリア出身であることを褒められ、三姉妹の中でも恵まれているのでは、と思わせられた。しかし蓋を開けてみれば、舞台女優として成功したのは姉、妹はいつの間にかマダムから個人レッスンを受けている。
 自分には何もない。飛行機のパイロットになりたいけれど、お金もなければコネもない。ポーリーンと一緒にシェイクスピアの舞台に出ることになってみれば、台詞の発音がおかしくて仲間から笑われる。そもそもペトロヴァは、やりたくて舞台に立っているわけではない。全部金のためだと言い切る十四歳。おいおい、舞台大好き姉の前でそういうこと言うか…?と思いましたが、その姉もペトロヴァの夢を馬鹿にしているのでどっちもどっちだったね。
 
 サクセスストーリーだという話を聞きましたが、見ようによってはすごく酷い。誰かが損をしている。そう考えた時に浮かぶのはやっぱりペトロヴァ。
 最終的にポージーがプラハの学校に行く為に金が必要になって、ポーリーンが本当は気乗りしなかった(映画女優より舞台女優の方が好きという理由で)ハリウッド進出を決め、姉妹の後見人であるシルヴィアと一緒に渡米。ペトロヴァはシルヴィアの乳母と一緒にどこかで暮らす…そんな感じでした。姉と妹はどんな形であれ夢が叶ったけど、ペトロヴァの夢は、ラストで前述したジョンソン女史とたまたま知り合いだったガム爺の計らいで飛行機に乗せてもらう(ただし操縦してるのは爺)という形で誤魔化されて終わりました。
 三兄弟の真ん中が「割りを食う」という話を耳にしたことがありますが、どこの国でもそれは一緒のようでした。
 ペトロヴァもすごいイイ子!というわけではなかったけれど、流石にこの落とし方が酷かった。やったもん勝ちなのか結局。あと容姿。

 とはいえ、ポーリーン役のエマ・ワトソンがイケメンかつ美女だったので、エマさんファンは見たらいいのでは。
あとシルヴィアが薄幸の美人という感じでよかったです。彼女と間借り人の恋愛も見どころ。

PR

シンドバッド 7つの海の伝説

多分七つも海回ってないです。



 ドリームワークス制作のアニメ。動きが滑らか。女性の髪のうねり具合が、不思議なエロス。
シンドバッドが船乗りということを最近知りました。アリババと勘違いしていましたね。だから、冒頭から、「どうしてこいつ海賊みたいな真似ごとしてるんだろう…?」とちょっと冷めてしまったわけです。自分が無知だっただけだった(´・ω・`)

 魔法の本を巡って、シンドバッドと某王国(名前忘れました)勢とチートな女神エリスの三つ巴。エリスの策略で冤罪をかけられたシンドバッドに死刑が言い渡されたところ、彼の友人でもある王子という名の噛ませ犬プロテウスが、シンドバッドの身代わりになると宣言。このくだりは、『走れメロス』によく似てます。十日間で、シンドバッドが魔法の本を持ち帰らなければプロテウスは死ぬと。
 ばっくれようと思っていたシンドバッドですが、プロテウスの婚約者であるマリーナにケツを叩かれて一心発起。当然ながらマリーナとは後に恋仲になる。そして当然のようにプロテウスは身を引く。王子、シンドバッドと親友枠なのに「相変わらず弱いなー」なんて登場した瞬間に言われて可哀想でした。
 実は十年前からシンドバッドがマリーナに恋してた~というエピソードは、ちょっと萌えた。
走れメロス的な話はデジャヴあったけど、珍しくキャラクターに嫌味がなかったので楽しく観れました。ちなみに吹き替え鑑賞。
 女神の器用貧乏感がすごくありましたね。なんでもできるのに、シンドバッドに勝てない。かわいそう。


 

ポゼッション

ある家族に起きた29日間にわたる恐怖体験。実話に基づく。

 実話に基づく。という言葉はよく聞くけれど、本当かどうかは解らない。アメリカというか欧米というか…宗教ってこわい。

 サム・ライミお得意のババアが冒頭で変死(と見せかけて実は生きていた)してから始まるお話。ババアが大切にしていた木箱を手に入れてしまった女の子とその家族に災いが次から次へと起きるのでした。指輪物語のゴラムみたいな悪魔が最後にちょこっとだけ登場するよ!

 最近、観たホラー映画に共通していることだけど、蛾ってホラー映画御用達なの?
蛾の使い方が上手い。上手い=気持ち悪い、不気味=怖い。
理解できないもの=不気味=恐怖。とにかく不気味。不気味は怖い。
 箱の持ち主となったエミリーが悪魔にとりつかれていく過程が不気味だし、泣きながら冷蔵庫開けて食べ物貪るシーン気持ち悪いし、四つん這い少女はMAMAの時も気持ち悪かった。部屋一面の蛾はそうでもなかったけど、口の中に入っていくシーンはちょっとね…唖然とするよね。一匹二匹というわけじゃなくて、群。そんなに蛾飲んだら死ぬ。粉が喉に詰まって死ぬ。悪魔とか関係なく死ぬ。結論、蛾が怖い。

 戦うお父さんの報われなさが見ていてイライラ。お父さんが悪魔にとりつかれた次女を助けようと色々頑張るんだけど、狡猾な悪魔の手によってお父さんの味方がいなくなっていく様子が、後に報われるとはいえ、かなり胸糞悪い。娘たちの母親、つまり嫁ですね。嫁にイライラしました。ぶっちゃけ嫁がどうにかなればよかったと思います。全部、旦那のせい!というのは違うと思うんだ…。
 長女が一番の被害者なのではと思います。そら次女も可哀想なんだが、長女も可哀想だよ…。とばっちりは嫁の恋人かな。死んではいないだろうけど、死んだ方がいいような怪我負ってたな。

 後味はMAMAやウーマンに比べるとそうでもないんですが、またどこかでこの一家と同じような悲劇が起るんだ…という一抹の不安が頭をよぎりました。
 一番いい味出してたキャラクターが最後の最後で死んで、びっくりしたのは言うまでもない。そいつ殺すなら他にもいただろ…嫁とか…。


シンシティ

ずっと観る機会を失っていた作品。来年新作がやるということなので鑑賞。
新作の予告面白そうだったので…。

 私、今までブルース・ウィリスが演じたヒーローが何であんなにセクシー枠でいるのか意味が解らなかったんですが、このシン・シティ内のハーディガンという男にはすごくときめきました。小さかったヒロインを守るために冤罪を受け入れ、ヒロインと再会した後も彼女を愛しているが故に自ら命を絶つ。しょぼくれたオッサン姿のハーディガンが、自分が救ったナンシーによって救われて…のくだりが、私的にかなりツボで。
 全編ほぼモノクロなんですが、ハーディガンと大人になったナンシーが再会するところで色がつくところなんてもうドキドキしちゃいますね。ほんの一瞬のことだったけれど。

 オムニバスです。ヴァイオレンスです。ドメスティックです。
グロテスクなシーンも多々ありますが、スタイリッシュな映像のせいかそれほど気持ち悪くはありません。
 登場人物の殆どがぶっ飛んでいますが、一人一人が信念を持っています。
それの為なら、何をしてもいい。と思える心。たった一夜を共にした女の為に戦う男と、元恋人の為に戦う男と、自分を助けてくれた人のためなら命をかけることができる男女。よく考えると、そこらかしらに愛がある。罪と愛が混在しているんですね。素晴らしいです。どちらにも傾きすぎないバランスがよかったです。

 エピソードは四つかな。
・ハーディガンが幼女ナンシーを助ける話。
・マーヴという男が殺された娼婦の仇を討つ話。
・ドワイトとかいうガンマンが頑張る話。
・成長したナンシーとハーディガンの話。

 どれも甲乙つけがたい話ですが、やっぱりラストの話が好きだ。ナンシーとハーディガンの関係が特に好きだ。最初に助けられてからずっとハーディガンを想い続けていたナンシー可愛すぎる。ハーディガンも満更じゃないけど、年の差を気にしたり、ナンシーを大事にしようとしているところが素敵すぎる。二人には幸せになってほしかったなあ。本当に。

 イライジャ・ウッドの奇妙な殺人鬼っぷりと、日本への誤解集大成としか思えないクノイチとサムライを足したようなミホとか、薄汚いベニチオ・デル・トロとか堪りませんね。義眼の黒人男性も◎。ミホは少女っていう感じがしないんだけど…。いいのか少女で。

 最初は、独白多いなーと思いました。
キングの小説よろしく些細なことをいちいち言ってるなあ、と。段々観ている内に気にならなくなりましたが。むしろもっと喋って!となる。
 ドワイトがミホに言う「天使だ!聖女だ!神だ!エルヴィスだ!」言葉、結構名台詞だと思います。


 

ヘンゼル&グレーテル

ここ数年、童話の実写化が多いような気がします。赤ずきんとか白雪姫とか。
誰もが知っている話を万人ウケにしないところが、このヘングレのいいところ。

 ヘンゼルとグレーテルって、双子だと思ってたんですがどうやら違うようでした。
兄のヘンゼルは糖尿病。妹のグレーテルは体を張って戦う武の者でした。グレーテルがあまりにも体を張っているので、ヘンゼルも要所でいい動きしているのに地味に感じられました。加えて、私が勝手にジェレミー・レナーをノリスケさんと見てしまっているため、ヘンゼルの株はそれほど高くないのでした。
 とはいえ、ヘンゼルとグレーテルの互いを思いやるところにはニヤニヤします。お互いにブラコンシスコンなんですね。美味しいです。ヘンゼルのシスコンが強調されていて、彼の恋愛相手役が若干哀れな気にもなる。キーパーソンのくせにあっさり退場するし。
 
 お菓子の家が毒々しくて、私なら絶対に入らないなこれ…。絵本で見た、あったかい色のおうちはどこにもなかった。流石、欧米文化…。毒々しい、毒々しいよあれ…。絶対リコリスあるよ。蛇口ひねるとドクターペッパー出てきそう。コクも旨味もない菓子を食べ続けたら、そら糖尿病にもなりますね。
 
 兄妹というか妹に隠された秘密が大変な要素すぎて、グレーテルのヒーロー(ヒロインですが)っぷりが加速。同じ両親を持つのにヘンゼルは何なのだ…糖尿病だからか。
 兄妹が森へ置き去りにされた経緯とか、二人の両親が死んだ真相とか、なかなかハードな内容で、結構ぐっときました。父親の方の死に方がね…悲惨すぎるよね。あんな過去聞かされておいて、地元の人間許しちゃうんだ…。というか、魔女ハンターになった二人は地元周辺をウロウロしてたんですね。もっと国中を旅していたものだと思っていました。というか、兄妹の地元にどれほど魔女がいたのだろう…?
 最終戦でサバトやるんですが、時間が押している関係か(そんなに長い映画ではない)、すっごい面白そうな魔女が登場しては瞬殺されるシーンが続きます。中世とは思えない装備。魔法より文明の方が強いのかそうなのか。

 ラスボスの魔女がファムケ・ヤンセンです。申し訳なさ程度に杖振ってきます。おそらく杖ない方が強いです。箒の火力がファイヤーボルト並みです。あれでクィディッチやったら相当盛り上がると思います。魔法戦、銃撃戦(ボウガン?)、格闘戦、と色々な戦闘シーンが楽しめます。グレーテルという名前のかよわい女性がボコボコにされたり、相手をボコボコにしたりします。かなり楽しめます。
 童話を実写化ということで先に挙げた、赤ずきん(アマンダ・セイフライド主演)や白雪姫(スノーホワイトのこと、クリステン・スチュアート主演)を観た時、物足りなさを感じたのですが、このヘングレはもう期待以上!グロいシーンは結構あるけれど、ノリが最高。ネタ映画とか言われていても気にしない。ラブもホラーもアクションも一挙に楽しめるもの。何よりグレーテルがいいキャラしてるんだ…。
 OP映像もクレジットで流れるメタルっぽい音楽も◎。

プロフィール

HN:
キヨ
性別:
女性

カレンダー

04 2024/05 06
S M T W T F S
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31

訪問者数

Copyright ©  -- Wie du magst --  All Rights Reserved
Design by CriCri / Photo by Geralt / powered by NINJA TOOLS / 忍者ブログ / [PR]