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観た映画の感想など色々。

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カテゴリー「洋画」の記事一覧

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ジョン・ウィック



 伝説の殺し屋が引退、最愛の妻を病気で亡くし絶望の淵に沈んでいると、妻が亡くなる前に彼に用意したプレゼントが届く。現れたのは一匹の仔犬。デイジーという名前のその仔犬は、彼の良き癒しとなるはずだったが…。

 毎度おなじみ鑑賞前のいつもの思いこみでは、たいへんな愛犬家が飼い犬を殺されてブチ切れるという、ケッチャム風の話だと思っていたんですが、奥さんの忘れ形見だったのね、そうなのね。そりゃ怒るわ、怒って当然、だって彼女を二回殺されたようなものですし。

 「チート」と「無双」という言葉がお似合いなほど、ジョン・ウィック氏大暴れ。狙われる側には最大級の恐怖しかない。軽い気持ちで強盗に入ったマフィアのお坊ちゃんに合掌。可哀想とは思うけど、素直に同情する気になれないのはなんだろう…大きな口をきいていた割に逃げることしかしていなかったから?
 マフィアのボス・ヴィゴさんは、ジョンの元雇い主。勝てないと解っていても、息子の愚行に憤りながらも、どうにか(武力で)解決しようとする。相手が悪すぎたとは言っても、なかなか善戦する。ジョンの親友で同業者のマーカスを雇ったり、しつこい女殺し屋を雇ったり、あの手この手で攻める。
 マーカスはいい働きしたね…。でもそれの代償がね…。
ウィレム・デフォーは女装してるのもいいんだけど、寡黙な役柄の方が好きだな。
女殺し屋は「しつけえよ」の一言に尽きる。
 脇役だけど、殺し屋たちが利用するホテルの支配人が結構好き。イアン・マクシェーンね。この人も昔は殺し屋だったりしたのかな。掃除屋の爺さんもいい味出してる。ところであのコインは、裏社会で流通してる通貨なのか。やたら目にはついたので、何か重要なものなのかなと思った。

 とにかくジョンが最強すぎた。銃スキル高すぎる。
実はキアヌってあまり格好いいと思ったことはなかったんだけど、今回はやられた。
背景にあるものがツボだった。何がなんでも復讐を遂げてほしいと願うほどに。
 
 余談。
 日本のアニメや漫画なら、亡き妻最後のプレゼントであるデイジーは、しばらくして人間に変身するんだろうなー…なんて呑気に考えてたらヨセフたちに襲われてお亡くなりになってしまった…。ごめんよ、デイジー。
 それと、昔は凄腕だったけど恋をして変わって引退、でも妻を失って~というジョンの設定。キアヌじゃなかったら、私はリーアムで見たい。失うものはもう無い。そんな雰囲気がよく似合う。一見、無害そうな感じもきっと上手く出せると思うし。


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絶叫のオペラ座へようこそ

怪人はメタル歌舞伎。

 未来の大スターを目指して、俳優育成キャンプ(照明や音響もある)に集まった若者たちと、キャンプ主催者であるオッサンと、その養い子である兄妹(逆かも)。
 兄妹の亡き母親は有名なソプラノ歌手。十年前に行われた「オペラ座のたたり」という舞台の初日終了後、何者かに殺された。そして十年後、設定を変えた「オペラ座のたたり」が公演されることになり、養い子の妹・カミーラは調理係(正規メンバーでない)にも関わらず、ヒロインの座を手に入れる。それが、始まり。

 まあ、ねえ。ほんっと、登場人物揃いも揃って碌でもない奴らばかり。殺された母親もビッチ、娘は脳が足りない系(ずっと見てると不安になってくる顔立ち)、劇団員の底意地の悪い感じが気持ち悪く、中でも酷かったのがアーティとかいう監督係。オペラ座の怪人に新要素を加えるということで、モチーフにしたのが日本の歌舞伎。これはいい。だけどその発表の最中に性的なスラングが出てくる。OTAKU文化ではよく目にする文字ではあるけれど、映画で観たのが初めてだったので驚いた。よく知ってるなあ。

 アーティの所業。ヒロインはダブルキャストなんだが、初日主演をエサに二人の女とアンナコトやコンナコトを満喫。カミーラも初日に主演として舞台上に上がりたいがために、女の武器を使う。このカミーラに対し、照明係の青年が別に付き合ってもないのに大変嫉妬して妨害したり、勝手に失望する。ゲイの演出家や端役の子たちに、「母親は枕営業で有名だったんだ」と噂され、馬鹿にされていたのに、カミーラに実力があると解ると掌返し。「母親は初日に殺されたんだって!」と面白おかしく話す子供たちが気持ち悪い。私にディスクを割る権利があったら、叩き壊していたかもしれない。
 
 こんな調子で前半は総茶番。
それが、とある男の登場で一変する。
 サマーキャンプにはしゃぐ若者を横目に、歌舞伎マスクを被りBGMにメタルを流しながら登場する怪人。その温度差が大きくて、私は気づいた。これはホラー映画ではなく、コメディであると。
 メタル歌舞伎男は、スプラッター担当です。彼が現れるシーンだけが頼みの綱。
良い意味でふざけた男のおかげで最後まで観ることができた。最終戦でギター弾きだした時は、腹がよじれんばかりに笑った。怖いとかじゃない。面白いの。
 ヘラヘラしてた若者たちが、唐突に表れた男の手によって惨殺されていくのが、こんなにコミカルでいいのか。

 多くの箇所で、生理的に気持ち悪いと思ったのですが、一番ダメだったのは、マーティが死んで逃げだそうとする若者たちをオッサン団長が説得するシーン。
 「人が死んだのに、歌ったり踊ったりしていいの?」という問いに、オッサンは何をトチ狂ったのか、「はじめてミュージカルを見たときのことを覚えてるか?」と切り出す。言いたいことは何かと言うと、「ミュージカルを見れば辛い現実を忘れさせてくれる。だからこのまま初日を迎えよう」。バカなのかな?
 でもそれを、目をキラキラ輝かせて聴いてるわけです。本当気持ち悪い。こういうの何ていうか知ってる、カルトだわ。オッサンも劇団の立て直しに必死なのかもしれないけど、これで同情の余地がなくなったね。

 ちなみにオッサンはミートローフさん。流石、声は綺麗。オッサンの歌だけ聴きたい。他はどうでもいい。
 死んだ母親は、ジェラルド・バトラー版「オペラ座の怪人」でカルロッタを演じていたミニー・ドライヴァー。やっぱりカルロッタだった、結局は。

変態小説家


 自意識過剰、被害妄想、選民意識などなど、「人としてどうなの?」という要素をこれでもかと抱えてしまった作家が、自ら騒動に巻き込まれて行く話です。自滅です。

 主演はサイモン・ペッグ。
ゾンビと警察のコメディ映画が面白かったのですが、今回は微妙。そういえば宇宙人観てないな…。ふくよかな相棒(名前失念)がいなかったからか?ボケはいるけどツッコミがいなかったので、溜まるフラストレーション。投げっぱなしはよくないと思います。

 児童書作家から犯罪小説を書こうとして、ヴィクトリア時代の殺人鬼を調べていく内に、自分が誰かに狙われてるのでは…と思うようになってしまったという設定は、結構好みなんですが、ヴィクトリア朝云々というポイントが作家一人だけで完結していて、それほど前に出てこなかったのが残念かなあ。コメディよりサスペンス向きの設定じゃなかろうか。主人公の生い立ちとかね。

 ただ、主人公が昔書いたというハリネズミの話(作中で映像化される)はちょっと良かった。というか他にピンとくるところが全然ない。ただ単に好みの問題でいうならば、私的にはハズレ。

最近観た映画三本

★パワーゲーム

鑑賞理由:ゲイリー・オールドマンが出てる。
主人公:印象に残らない。なんかむかつく。
:産業スパイ。主人公が社長にプレゼンのダメだしされた腹いせに会社の金を使って飲みまくる。訴えられたくなければライバル社のアイデア盗んで来いと言われて…
感想:ゲイリーが可愛ければ大体何でも許せるんですが、主人公がどうにもこうにもダメな奴という印象が深く、観ていて疲れました。社長に馬鹿にされて悔しいのはわかるけど、だからといって会社の金使って飲むという発想に至るのが理解できない。これに同調した主人公の同僚たちも同じ。物語の発端となった要因が、主人公のこの行動だった為、彼に好意を持つことができず、まったくスカっとしない話だった。

★コーチ・カーター

鑑賞理由:前から気になっていた。人に勧めておきながら観ていなかった。
主人公:テンションに幅があるコーチ。
:バスケやろーぜ!
感想:ただバスケに勝てばいい!という話かと思いきや、礼儀や学業の面にも焦点を当てていて、ただのスポ根とは違った雰囲気で良かった。高校生たちは、ごつく見えても中身はやっぱり思春期の男子と言った感じで、誘惑に弱い。これで精神面まで強かったらコーチが要らなくなってしまうのでこのあたりが丁度いい。学生の親たちが揃いも揃ってモンスターペアレントというか、初めて全員のが出てきた時は、「ああ、この親にしてこの子ありという感じかな」と思う程。掌はもちろん返す。

★しあわせの隠れ場所

鑑賞理由:友人のオススメ。
主人公:ちょっと鈍いけど人のいい黒人少年&善意の塊の白人女性。
:雨にうたれて行き場のない少年を拾ったよ、うちで面倒看るよ。
感想:人種の壁と貧富の差を垣間見た。正直、泣けるし良い話ではある。それは何も、登場人物全員が善人であるからではなく、程良い比率で悪意と善意が入り混じっているから。金髪のサンドラ・ブロック、最初は違和感あったけど段々綺麗に見えてくる不思議。ここでもまた、大学進学のために勉強に頑張るシーンが出てくる。学校の先生陣が殆ど主人公に協力してくれる中、まったく自分のスタンスを崩さずにいる文学教師のおじさんがダンディ。

三本の中で、是非みてと言うなら「しあわせの隠れ場所」かな。
邦題意味わかんないけど。








あなたは私の婿になる

ただひたすら可愛かった。

 どのDVD観ても大体予告に入ってる作品。
気にはしていたものの、なかなかタイミングが掴めず保留していたが、友人に勧められたので観てみた。そういえばラブコメってあんまり観たことない気がする…。

 自分のキャリアのために、なんとも思ってない部下との婚約を宣言した女性マーガレット。その部下であり偽装結婚のお相手アンドリュー。マーガレットは当初彼の事を馬鹿にしていたが、彼の実家に招かれてから色々あって…
 年の差あり、上下関係あり、ビジネスとしての結婚。問題が解決したら、幸せな離婚が待っている…。
 鉄の女風のマーガレットが、実はクリスマスの日に『嵐が丘』を読むようなロマンチストで、踊りが上手で、オカルト番組大好きで、さみしがりやの強がりという、おそらく王道なヒロイン。アンドリューも頼りなさげに見えて、やる時はやる男でした。最初はマーガレットに巻き込まれた側として、意地悪な反応をしていたのに、段々とマーガレットに恋をしていく姿は、多分ラブコメの王道なんだと思います。
 
 そもそも書類ちゃんと出してたらこんな風にならなかったんじゃ…バリバリのキャリアウーマン風なのに、役所に出す書類忘れてたの?自分の人生に一番関係ある書類だったんじゃないのか…?とちょっと不思議だけど、それくらい忙しかったんでしょう。

 二種類のラスト観ました。

① オフィスでキッスエンド
 ギャラリーのニヤニヤ感が楽しい。でもあれ現場から離れてる人だったら、漏れ聞こえてくる不穏な単語(裸…タトゥー…色々あった…)に変にドキドキしてしまうんじゃなかろうか。ウットリしている女性陣に対して、ワクワクしてる男性陣を見ると、子供と大人もあんまり変わりないように思えます。

② 空港でキッスエンド
 現実なら絶対ありえないシチュエーションのエンディング。客室乗務員の女性がパワフルかつ、良い働きをする。もし自分があの飛行機乗ってたら、ああいう事態は勘弁してほしいけど。

 脇役がよかったです。
脇役という言葉で片付けていいのか、アンドリューのおばあちゃんのアニーがイイキャラしてる。めちゃくちゃキュート。アンドリューの母グレイスも善い人だったけど、アニーには負ける。いいおばあちゃんだな~。老人が可愛い(格好いい)映画はそれだけで素敵。
 まあそれでも最初出てきた時は、マーガレットのこと苛め倒すんじゃないかって不安だったけどね。ラモーンは落ち着け。お前は一人で頑張りすぎだ。

 監督…アン・フレッチャー氏、ラモーンと同等もしくはそれ以上に落ち着きのない(褒めてる)、面白い人という印象。他の作品も観てみようかな。保留リストに追加。


 

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キヨ
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女性

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